研究課題/領域番号 |
20K18108
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
|
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
山岸 敦史 山形大学, 医学部, 助教 (70571678)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | LAT1 / 4F2 / amino acid transpoter / renal cell carcinoma / アミノ酸トランスポーター / 腎癌 / ラパマイシン |
研究開始時の研究の概要 |
乳頭状腎癌において、アミノ酸トランスポーターLAT1、4F2の発現と機能を解析することを目指す。その上で、乳頭状腎癌において、LAT1、4F2が治療標的となりうるか、特にmTOR阻害剤耐性株、mTOR阻害剤との併用療法について検討する。加えて、淡明細胞型腎癌について、乳頭状腎癌の結果と比較し、こちらにおいてもこれらアミノ酸トランスポーターが治療標的となりうるか検討する。
|
研究成果の概要 |
ヒト腎癌細胞株ACHNとラパマイシン抵抗ACHN株(ACHN/RR)の網羅的代謝物解析を行ったところ、多くのアミノ酸は耐性株で高値、グルタミンだけ低値であった。また、LAT1と4F2の二量体はグルタミンを細胞外へ排出、その他のアミノ酸を細胞内へ取り込むトランスポーターであるが、これらはACHN/RRで高発現だった。そこで、ヒト腎癌細胞株についてACHNとACHN/RR、他のヒト腎癌細胞株について、ラパマイシンの効果を比較したところ、LAT1,、4F2の発現が高い株でラパマイシンの効果は低かった。しかし、LAT1や4F2をノックダウンしてもラパマイシンの効果は増強しなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在までの研究で、LAT1、4F2がラパマイシン耐性のマーカーとなる可能性は示されているものの、臨床検体を用いてマーカーとなるかの検索はできていない。また、LAT1、4F2の阻害がラパマイシン耐性の克服に寄与する可能性を探索してきたが、本検討では否定的な結果となった。これまでの研究でLAT1、4F2の発現を制御している因子がラパマイシン耐性機序に関与していることが示唆されるため、LAT1、4F2の制御の観点から研究を継続する予定である。
|