研究課題/領域番号 |
20K18119
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 公立学校共済組合九州中央病院(臨床研究センター) |
研究代表者 |
正岡 寛之 公立学校共済組合九州中央病院(臨床研究センター), 臨床研究センター, 研究員 (80848010)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 膀胱がん / アルコール / アルデヒド脱水素酵素2 / アセトアルデヒド / 飲酒 / ALDH2 / 遺伝子多型 / 媒介分析 / アルコール代謝酵素 |
研究開始時の研究の概要 |
アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドは発がん物質であると報告されていることから、アセトアルデヒド代謝を調整するアルコール代謝酵素の遺伝子多型に注目した。アセトアルデヒドが膀胱がん発症におよぼす影響を遺伝子レベルで検証するために、 我々が以前に報告した、アルコール代謝酵素の遺伝子多型と膀胱がんの関連が再現できるかを症例対照研究で再検証する。さらに、媒介分析を用いて、アルコール代謝酵素の遺伝子多型が膀胱がんにおよぼす影響が、アセトアルデヒドによるものかどうかを検討する。
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研究成果の概要 |
我々は、症例対照研究により、飲酒、アルコール代謝遺伝子、膀胱がんのリスクの関連を検討した。媒介分析の結果、アルデヒド脱水素酵素2 (ALDH2)の遺伝子多型であるrs671 (Glu504Lys)のLysアレルは、飲酒に由来するアセトアルデヒドの曝露を増加させることで、膀胱がんのリスクを増加させることが示された。一方で、Lysアレルは、飲酒量を抑制することにより、膀胱発がんに対して保護的な効果をもたらすと推察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本の膀胱がん罹患数、死亡数は近年増え続けているため、日本人のデータに基づいた、新たな膀胱がんのリスクファクターの同定や、膀胱がん発症のメカニズムの解明が必要不可欠である。本研究により、ALDH2 rs671 Lysアレル保有者が飲酒を行うことで膀胱がんのリスクが上昇することが示された。Lysアレル保有者が飲酒を控えるように啓蒙を行えば、膀胱がん罹患者を減らすことができるかもしれない。
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