研究課題/領域番号 |
20K18134
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山田 雄太 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (10376452)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | TRIM44 / 膀胱癌 / ユビキチン |
研究開始時の研究の概要 |
Tripartite motif (TRIM)family proteinはユビキチン経路を介して神経疾患、感染症、悪性腫瘍に関わることが知られている。なかでもTRIM44遺伝子は8種以上の癌腫において癌を促進する癌遺伝子である。しかし、膀胱癌においてはTRIM44遺伝子の発現の関与は明らかではない。本研究は、膀胱癌におけるTRIM44の発現や機能の解析、さらには関連する経路の探索を行い、TRIM44の発現と予後との関連を検討する。これらの結果から膀胱癌におけるTRIM44の役割に関して新たな知見を得ることを目指す。
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研究実績の概要 |
【背景】Tripartite motif protein (TRIM)は、ring fingerドメイン、B-boxドメイン、coiled-coilドメインの3つの構造が特徴的なタンパクである。TRIM蛋白は、ユビキチン経路に関与し、タンパクのdegradationに関わる。TRIM蛋白は約80種類ほど同定されており、その中でもTRIM44は悪性腫瘍において癌を促進する方法に働く遺伝子として胃癌、食道癌、頭頚部癌、膵癌、大腸癌、乳癌、腎癌、子宮頸癌、など複数の癌種で関与していることが分かっている。【目的】膀胱癌におけるTRIM44の発現と臨床的意義、そしてその機能に関して調査することを目的とした。【方法】1.膀胱癌におけるTRIM44の免疫学的染色実験を行い予後との関連を調べる2.機能実験はgain of functionとloss of functionにおいてそれぞれMTS assayとmigration assayを施行【結果】膀胱癌において、TRIM44の免疫学的染色実験をおこなったところ、悪性度の高い癌で強発現しており予後不良とも関連を認めた。また、細胞実験においては、gain of function実験では膀胱癌細胞株において細胞増殖を促進する方向に作用し、loss of functionでは細胞増殖を抑制する方向に作用することがわかった。また、遊走能を調べたmigration assayでもTRIM44は細胞遊走能を促進していた。【考察】膀胱癌においても同様に癌を促進するように働く可能性が高い。治療標的あるいは同シグナルが膀胱癌の病勢を反映するバイオマーカーになるのであれば創薬あるいは新しい腫瘍マーカーとなる可能性もある。
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