研究課題/領域番号 |
20K18145
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
土本 晃裕 九州大学, 医学研究院, 学術研究員 (50572103)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 腎移植 / 拒絶 / 喫煙 / 腎組織傷害 / 腎臓 / オートファジー / 移植 / 腎病理 |
研究開始時の研究の概要 |
腎移植領域における拒絶の治療戦略の進歩によっても,慢性拒絶の治療成績は未だに不良である.近年,慢性活動性T細胞関連拒絶の病理診断基準が再定義され,尿細管を標的とする免疫応答の間質尿細管炎の遷延化に起因する間質線維化/尿細管萎縮の進行が注目されている.本研究では,腎移植領域でのT細胞関連拒絶の急性期から慢性活動性への進展にAutophagyがどのように関与しているか,腎移植レシピエントの定期腎生検組織を用いて解析を行う.また,動物実験,培養細胞による実験によってAutophagyが間質病変の進展にどのように影響を及ぼしているのか,免疫学的,非免疫学的な側面から明らかにすることを目標とする.
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研究成果の概要 |
現在までの主な成果を記す. ①慢性活動性T細胞関連拒絶の組織学的傷害度と治療反応性:今回の検討では,慢性活動性T細胞関連拒絶のうち,組織学的な急性期病変が強い症例では,治療反応性が良好であることを明らかにした. ②腎移植ドナーの喫煙歴と組織傷害の関連性:腎移植ドナーの腎摘出時の0時間生検組織を用いて,喫煙歴と組織傷害との関連性を検討した.喫煙歴は,腎機能には関連しなかったが,組織学的には細小動脈の硝子様変化と強い関連性を認めた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
①慢性活動性T細胞関連拒絶の組織学的傷害度と治療反応性:既報では腎予後が悪いことがすでに示されているが,しかし,実際の経過は様々である.今回の検討では,治療選択の一助になるものと思われる. ②腎移植ドナーの喫煙歴と組織傷害の関連性:喫煙歴は慢性腎臓病の危険因子であるが,その病理学的な早期病変については充分検討されていなかった.喫煙の早期病変が血管病変が主体であることが示唆された.この結果は,アメリカ腎臓学会で発表され,現在論文 投稿中である.
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