研究課題/領域番号 |
20K18159
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
甲畑 宏子 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 講師 (90762542)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 患者教育 / 乳癌 / 遺伝カウンセリング / 患者サポート / 遺伝 / 教育 / 教材 / 血縁者 / 乳がん / 遺伝教育 / 検診 / 健診 / ニーズ調査 / 女性特有癌 / 教育介入 / ライフプラン形成 / リスクコミュニケーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、女性特有癌(乳癌、子宮癌、卵巣癌)の領域においてリスクコミュニケーション手法に基づいた教育方法を確立し、勤労世代の若年女性が生殖を含めたライフプランの形成や長期的なヘルスケアに関する意思決定に対して、遺伝的リスク情報を正しく活用できることを目指す。初年度(R2年)は一般女性及び「健康経営優良法人」における健康教育等に関する現状の把握とニーズの洗い出しを行い、若年女性への教育フィールドの確立と教育内容の最適化を行う。次年度(R3年)は、勤労世代女性に教育プログラムを適用し効果検証を行うことで、さらなる改善を行う。
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研究成果の概要 |
認定遺伝カウンセラーらにより作成した乳癌教育冊子を、乳癌患者・家族および医療者に無償配布し教材利用を促した。全国98医療機関及び13の患者団体より延べ3700冊以上の利用希望があった。利用者評価のアンケート調査から、医療者の98.3%、当事者の100%が冊子の内容に満足していた。冊子の分かりやすさについても、医療者94.4%、患者等98.4%がわかりやすいと回答した。医療者から情報量の多さが懸念されたが、当事者の79%はちょうどよいと回答しており、情報を求める当事者にとって適切な量と判断された。現在、冊子データはウェブ上で公開されており、継続的な利用が可能な状況となっている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
当初、本教材冊子は医療者が直接アクセスできない患者家族を対象としたが、医療機関では患者に対する情報提供ツールとして利用されている実態が明らかとなった。遺伝カウンセリング以外の臨床場面において本冊子の利便性・有用性は高いと思われる。また、役立つ項目については医療者と当事者で差が生じていた。医療機関においては、当事者の状況やニーズに合わせた活用が期待される。また、調査より教材冊子は当事者の意識の底上げに有用である可能性が高いことが示唆された。現在、冊子データはウェブ上で公開されており、継続的な利用が望まれる。
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