研究課題/領域番号 |
20K18160
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
松岡 歩 金沢大学, 附属病院, 助教 (50579662)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 子宮体部類内膜癌 / Foxp4 / Androgen receptor / Androgens / Androgen / 増悪化 / Dihydrotestosterone |
研究開始時の研究の概要 |
Foxp4分子発現の体癌の悪性化に対する役割を細胞株、遺伝子改変マウスを用いて検討して子宮体部類内膜癌の悪性化に関する有意義な情報を得、さらに主にAndrogen に着目しFoxp4を制御する因子についても検討して治療薬として先駆的な知見を得る。
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研究成果の概要 |
子宮体部類内膜癌についてFoxp4とAndrogen receptor (AR)の発現を検討したところ、Foxp4強陽性群、AR発現弱陽性群で予後不良であることが判明した。またヒト子宮内膜癌細胞株を用いた実験では、Foxp4は細胞増殖や足場非依存性増殖を促進させる可能性があることが示唆された。さらにAR発現ヒト子宮体癌細胞株を作成しDHTを投与すると、Foxp4の発現量が低下し、細胞増殖も抑制されることが判明した。これらの結果から子宮体部類内膜癌においてFoxp4が増悪化に関わり、さらにアンドロゲンがその制御に関わっている可能性が強く示唆され、マウスを用いた実験でもそれが裏付けられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
子宮内膜癌は罹患率・死亡率ともに増加傾向を示している婦人科悪性腫瘍である。しかし病理組織や画像診断で再発低リスク群と判定されるもリンパ節転移や術後再発をきたす症例の存在が問題となっている。今回の研究でFoxp4の発現が子宮内膜癌の悪性化に関与しており、AndrogenがFoxp4を制御する因子の一つである可能性が強く示唆された。腫瘍の癌化・進展を説明する新たな機序が解明され、今後さらにこれらのシグナル経路に関わる新たな治療法が提案できる可能性がある。
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