研究課題/領域番号 |
20K18168
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
品川 征大 山口大学, 医学部, 特別医学研究員 (50814472)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 妊娠高血圧症候群 / AI / 妊婦健診データ / 妊娠高血圧 / 発症予測 / 妊娠高血圧症 / 妊婦健診 |
研究開始時の研究の概要 |
妊娠高血圧症候群は妊婦の約 5 %に発症する。重 症化すると母体肝腎機能障害や胎児発育不全、常位胎盤早期剥離といった母体・胎児合併症 を引き起こし、母児の生命予後や出生児の後遺障害に直結する重要な疾患である。本疾患の発 症メカニズムは解明されつつあるが、その一方で、発症予測に関しては決定的なものは無いため、発症して既に重症化しつつある状態で診断し、医療介入を開始しているのが現状である。本研究では、妊娠中に全妊婦が定期的に受診する妊婦健診のデータを活用し、 人工知能 (AI) を用いてHDP発症予測システムを確立する。
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研究成果の概要 |
妊婦健診データから、血圧、尿蛋白、Body mass index (BMI)のデータを取得した。隠れマルコフモデル(HMM)を用いた統計的機械学習を採用した。さらに従来のHMMを拡張し、時間(妊娠週数)に依存する共変量を状態遷移行列のパラメータに許容するモデル化を試みた。このマルコフ依存混合モデルを用い、収縮期血圧、拡張期血圧、タンパク尿を応答変数として、妊婦健診時の状態を効率的に分類できる状態数を算出し、各健診回における次回健診時の状態を推定する遷移確率を算出した。検証データにおいて、妊娠中のHDP発症予測精度、及び妊娠31週以前のデータからそれ以後のHDP発症を予測する精度を算出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本予測システムは我が国で統一された妊婦定期健診データに基づいているため、新たなデータ取得を必要とすることなく、そのまま他施設での運用が可能である。本研究において、AIを用いたHDP発症予測システムが確立されれば、妊娠管理中に数週間先のHDP発症を予測することが可能となり、早期の治療介入が可能となる。HDPは突然に発症して急激に増悪する疾患のため、発症前に高精度に予測できることは極めて重要な意義を持つ。
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