研究課題/領域番号 |
20K18180
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 星薬科大学 (2022) 国立研究開発法人国立がん研究センター (2020-2021) |
研究代表者 |
江畑 貴大 星薬科大学, 薬学部, 特任助教 (80769620)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 卵巣がん / DNAメチル化 / LRCOL1 / BRCA1 / 治療抵抗性 |
研究開始時の研究の概要 |
卵巣がんにおいて治療抵抗性は重要な問題であるが、その機序の大部分はいまだに不明である。本研究では、術前化学療法後の検体には抵抗性の細胞が優位に存在する可能性に着目し、予後及び治療抵抗性に関わる因子の同定とその抵抗性機序を明らかにすることを目的とする。申請者らは既に遺伝子変異、メチル化の網羅的解析を行い、治療抵抗性に関わる候補として5個の遺伝子のメチル化を同定した。本研究期間内にバリデーションを行い、目的遺伝子の抵抗性獲得機序の解明、合成致死をきたす標的を同定することで将来の新規治療開発につなげる。
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研究成果の概要 |
術前化学療法を受けた卵巣癌症例において治療感受性に関わる遺伝子を同定するため、30症例において遺伝子変異解析およびDNAメチル化の網羅的解析を行い、治療感受性に関わる候補遺伝子を同定した。そのバリデーションとして、45症例の遺伝子変異解析およびメチル化解析を行い、LRCOL1遺伝子のDNAメチル化(p=0.0028)を予後因子として同定した。 また、付随研究としてBRCA1のメチル化を測定する方法を樹立し、メチル化レベルが変異と同程度に予後と関連することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高悪性度卵巣漿液性腺がんにおける治療効果予測因子の同定は、臨床において患者の予後、治療感受性を推定するうえで重要である。また、LRCOL1のメチル化が卵巣がんにおいてどのような役割を果たしているかを解明することで、新規治療標的の同定につながる可能性がある。また、BRCA1は遺伝子変異が既に確立された予後予測因子であり、既に実臨床で用いられている。遺伝子変異例だけでなくメチル化症例も加えることでより精度の高い予後推定を行える可能性がある。
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