研究課題/領域番号 |
20K18195
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
澤田 祐季 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (90793589)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 人工知能 / ディープラーニング / 生殖補助医療 / 胚染色体異数性 / タイムラプスイメージング / Attention Branch Network / 胚透明帯 / 胚の染色体異数性 |
研究開始時の研究の概要 |
生殖補助医療における余剰胚に対して、同意を得た上で染色体解析を行う。その結果が正常だった胚と健児の出生にまで至った胚を加えた正常群と、染色体解析によって染色体異数性が確認された胚のタイムラプスイメージングを、人工知能のディープラーニング用いて解析・比較することで、染色体異数性を有する胚の特徴を見出し、より着床能が高く、流産する可能性が低い胚を非侵襲的に選択する方法を見つけることを目的とする。 さらに、胚の染色体異数性と関連する特徴を見出せた場合は、同意が得られた患者には、従来の形態学的評価とその特徴を併せて胚を選択し、胚移植を施行することで、生産率が改善するかを前方視的に調べる。
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研究成果の概要 |
まずタイムラプスイメージングによって得られた胚画像を、Attention Branch Networkを用いてディープラーニングさせ、生児獲得可否を予測する人工知能(AI)を作成した。作成したAIが算出した成功予測値は、生児獲得の予測に有用であると考えられた。 以上の研究成果で得られた手法をもとに、染色体解析を行い染色体異数性の有無が判明している胚の画像をAIに学習させ、染色体異数性の有無を分類するAIの作成を試みた。データセットの選別やデータ拡張を行い精度の向上を目指したが、実用性があるモデルの作成には至らなかった。染色体異数性を胚画像から識別することは、非常に困難であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
移植する胚を選択する方法の一つとして、人工知能のディープラーニングの技術を用いることは、非侵襲的に生殖補助医療の治療成績を向上させることができる可能性があると考えられた。しかし胚の染色体異数性の有無を高い精度で識別するまでには至っておらず、非侵襲的な着床前胚染色体異数性検査として、実際の臨床で用いることはできない。 現時点では、従来から用いられてる胚の形態学的及び動態学的評価に、人工知能による胚評価を併用して胚を選択することが、より生児獲得に至る可能性が高い胚を選択するための有用な方法であると考える。
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