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慢性子宮内膜炎における子宮内サイトカイン異常と着床不全発症機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K18201
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56040:産婦人科学関連
研究機関順天堂大学

研究代表者

落合 阿沙子  順天堂大学, 大学院医学研究科, 助教 (30869582)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード慢性子宮内膜炎 / 不育症 / 着床不全 / 子宮内膜間質細胞 / 脱落膜化 / サイトカイン
研究開始時の研究の概要

子宮内膜の感染・慢性炎症により起こる慢性子宮内膜炎は着床不全の原因となり不妊や流産を引き起こします。良好な受精卵を移植しても着床せず、何度も体外受精を繰り返すため患者さんにとって身体的・経済的に大変な負担を強いています。しかし慢性子宮内膜炎の原因や不妊となる理由は未だ不明瞭です。私たちは慢性子宮内膜炎患者さんの子宮内のサイトカインを解析することで慢性子宮内膜炎の原因や治療法を明らかにします。

研究実績の概要

慢性子宮内膜炎は不妊症の一因であり、受精卵が子宮内膜に着床しない「着床不全」を来す。慢性子宮内膜炎は感染などを契機に子宮内膜におこる慢性炎症を指し、従来は子宮鏡検査での肉眼的炎症所見や、組織学的な子宮内膜間質への形質細胞浸潤の存在により診断されてきた。しかし、子宮鏡検査での診断は医師の主観であり、未だ一般的な診断基準がないことから術者による差がある。また、組織学検査では子宮内膜生検に際して患者への侵襲があること、子宮内膜間質への形質細胞浸潤は抗CD138抗体を用いた免疫染色が必要であるが一般的な検査ではなく広く検査できる施設に限りがあることが問題である。汎用性の高く低侵襲な検査法の開発が必要である。
更に、なぜ慢性子宮内膜炎が着床を阻害するのかといった病態解明はなされていない。子宮内膜が着床に適した状態へ変化する脱落膜化においては子宮内膜細胞同士が様々なサイトカインを放出する事で互いに脱落膜化反応を調整している。慢性炎症により炎症細胞から放出される炎症性サイトカインは、これらの脱落膜化に必要なサイトカインによる細胞間情報伝達を阻害するのではないかと仮説をたてた。
本研究では慢性子宮内膜炎患者の子宮内腔洗浄液を解析することで洗浄液中のサイトカインレベルの異常を検出することで、慢性子宮内膜炎における新たな検査手法を提示することが目的である。またサイトカイン異常が脱落膜化を阻害し着床不全の原因となることを培養子宮内膜細胞を用いて証明することで着床不全の病態解明を行うものである。本研究で慢性子宮内膜炎患者群の子宮内腔洗浄液中にIL-6などのサイトカインが上昇していることが予備実験によって明らかになった。令和5年度は主に更なる検体採取と保存を中心に行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

慢性子宮内膜炎患者群の子宮内腔洗浄液中にIL-6などのサイトカインが上昇していることが予備実験によって明らかになった。今後はマルチプレックスアッセイ
によってより広範囲にサイトカインレベルを計測する予定である。研究進捗は、検体が十分ン位集まりつつあるため予定通り研究を進行できる見通しである。

今後の研究の推進方策

予備解析で慢性子宮内膜炎に伴い上昇するマーカーなどの検出を行うことができた。また、十分な検体数が集まりつつある。今後、網羅的なサイトカインの解析を行い正常群と患者群との比較を行う。それにより、新たな診断マーカーの同定を行う。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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