研究課題/領域番号 |
20K18208
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
辻 敦美 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, システム発生・再生医学研究部, (非)研究員 (40842414)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Sox9 / sex determination / testis / enhancer / regulatory region / 精巣分化 / SOX9 / エンハンサー / 精巣形成 / SRY / ゲノムヒト化 / 性分化疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ヒトにおける詳細な生殖腺分化機構を解明するため、性分化関連遺伝子の発現調節領域について、対象領域のマウスとヒトのゲノム配列を置換したゲノムヒト化マウスを用いて、生体内での機能解析を行う。 我々はマウスで近年同定された精巣形成マスター遺伝子Sox9の発現調節領域 (mXYSRa)と近似した配列をヒトSOX9の近接領域に同定した (hXYSRa)。これらを置換したマウスを作製し、その表現型やSox9発現量を観察する。さらに同配列内に作用する結合因子同定も目指す。加えてSOX9に同定された複数の発現調節領域について同様のマウスを作製し、精巣形成における量的・時間的寄与について解析する。
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研究成果の概要 |
本研究は精巣発生マスター因子SOX9遺伝子の発現調節エンハンサー候補領域(hXYSRa)についてin vivoでの機能解析を目指して行なった。1)in vitroレポーター解析でhXYSRaの機能性を確認し、転写因子結合部位を同定した。2)hXYSRaをマウスSox9の相同配列(mXYSRa)と置換したモデルマウス(hXYSRa subマウス)を作製した。この系統で遺伝学的背景の検討やhuman SRYの過剰発現を行うことにより、hXYSRa subマウスXY個体の一部で生殖器の雄性化が認められた。一定条件下でヒト発現調節配列がモデルマウス相同配列の機能を代償する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ヒトSOX9エンハンサー候補領域について関連転写因子の結合部位を明らかにし、生殖腺分化に重要な遺伝子の発現調節解明に寄与した。また発現調節領域について、マウスゲノムの相同領域とヒト相同配列を置換した場合、一定条件においてはヒトエンハンサーをモデル生物内で機能解析できる可能性が示唆され、non coding regionの機能解析において重要な知見をもたらしたと言える。
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