研究課題/領域番号 |
20K18209
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
東 裕福 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 周産期・母性診療センター, 医員 (60772936)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 双胎妊娠 / 愛着形成 / 母体メンタルヘルス / 発達 / 長期予後 / メンタルヘルス / 母児愛着形成 / 行動発達 / 前向きコホート研究 / コホート研究 / 認知・行動発達 / 産後うつ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は4年間の研究期間で300組の双胎妊娠を集積し、生後の児の発育・発達に加えて母親のメンタルヘルスや母児関係に着目しした出生コホート研究である。 本研究で明らかにしたいこととは主に3つあり、①双胎児の身体的発育、認知・行動発達および自閉症スペクトラム障害(ASD)の発症頻度について明らかにすること、②双胎児分娩が母親の産後うつや母児の愛着形成に与える影響について明らかにすること、③前述①、②に対する周産期リスク因子について明らかにすることである。 本研究の結果は本邦初の双胎コホートデータとして極めて貴重であり 、結果を論文発表する。これは将来のガイドライン作成等の基礎データとなり得る。
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研究実績の概要 |
本研究はふたごを妊娠初期~産後、さらにこどもが3歳になるまで(1.5歳と3歳にアンケートで評価)の間における母親のメンタルヘルス・愛着形成とこども達の発育・発達について追跡調査した前向き研究である。本研究で明らかにしたいことは、ふたごにおける育児および母親のメンタルヘルスやこどもへの愛着形成の状態が、こども達の発育・発達にどように影響するかであり、従来あまり研究がなされていなかった領域に関する研究である。 研究の進捗としては、2024年3月末(2023年度末)までに計237例の症例登録が完了しており、全員が現在も追跡調査中である。本研究では300例をリクルートする予定であったが、研究期間中に新型コロナウィルス感染が全国的に蔓延したため、2020年~2021年の約1年間において一時的に症例登録が停止していた。しかしながら症例登録再開後は順調に登録が進み、当初の約8割程度まで症例を集積することができた。 2023年度末の時点で、登録症例のうち190例の分娩が完了しており、その結果については現在解析中である。現時点の解析において、産後うつ症例(エディンバラ産後うつ尺度≧9点)の割合は14.9%と単胎妊娠の報告(10%程度)よりも多い傾向がみられた。また愛着形成の指標であるMIBS(Maternal Infant Bonding Scale)においてなんらかの愛着形成障害(MIBS≧5点)があるとみられる症例の割合は9.2%であった。分娩が完了している症例のうち、70例程度が1歳半のアンケート調査が完了しており、現在集計中である。 本結果をもとに、学会発表の準備中である。全例引き続き追跡調査を行っていく予定である。
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