研究課題/領域番号 |
20K18231
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
遠藤 豊英 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (10866833)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 胎児超音波 / 胎児発育 / 胎児四肢容積 / 妊娠糖尿病 / 胎児脂肪量 / Heavy for date / 胎児皮下脂肪量 |
研究開始時の研究の概要 |
Heavy for date (HFD)児は、分娩時の母体合併症および新生児合併症のリスク因子である。これまで、胎児発育の評価は超音波による胎児推定体重で行われてきたが、軟部組織(特に脂肪組織量)の多いHFD児では、誤差が大きいことが問題となる。近年の超音波機器における解像度の進歩により、胎児皮下脂肪量の評価が可能となり、これらが胎児発育や新生児身体組成の予測に有用であることが報告されている。そこで本研究では、HFD児において、胎児上腕・大腿・腹部の皮下脂肪量を計測し、これらの計測値が周産期予後と関連するか、検討を行うこととした。
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研究成果の概要 |
本研究では、新しい周産期予後予測マーカーの探索を目指して、胎児軟部組織(脂肪・筋肉)、および両者を含む胎児四肢容積の計測を施行した。その結果、2編の論文を投稿し受理された。 まず、胎児軟部組織(脂肪量と筋肉量)の指標である胎児四肢容積について、日本人における正常発育曲線および各妊娠週数ごとの基準値を、本邦で初めて報 告した。また、妊娠糖尿病の母体における胎児では、上腕容積(脂肪量を 含む)が妊娠後期に増大することを見出し報告した。これは、妊娠糖尿病の母体では胎児の肩甲難産のリスクが上昇することとも対応しており、臨床的にも重要な知見となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により胎児軟部組織(脂肪量と筋肉量)の指標である胎児四肢容積について、日本人における正常発育曲線および各妊娠週数ごとの基準値を、本邦で初めて報告した。これは今後、周産期予後予測における胎児軟部組織量や四肢容積の有用性を検討していく基盤となる、重要な知見と考えられる。また、妊娠糖尿病の母体における胎児では、上腕容積(脂肪量を含む)が妊娠後期に増大することを見出し報告した。これは、妊娠糖尿病の母体では胎児の肩甲難産のリスクが上昇することとも対応しており、臨床的にも重要な知見が得られた。
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