研究課題/領域番号 |
20K18237
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
小島 史也 川崎医科大学, 医学部, 助教 (10771157)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Runx3 / Inhbb / 卵胞顆粒膜細胞 / 転写制御 / マウス / 卵巣 / 成長因子 / ステロイドホルモン |
研究開始時の研究の概要 |
Runx3はRunxファミリーに属する転写因子の一つであり、Runx3を欠損した雌マウスは無排卵で不妊になることから、雌生殖系における重要な転写因子であることが示唆されている。 マウス卵巣内においてRunx3は卵胞顆粒膜細胞に発現していることが分かっているが、卵巣機能制御におけるRunx3の標的遺伝子は不明である。 本研究ではRunx3ノックアウトマウスの卵巣において発現低下が見られた成長因子の遺伝子に着目し,Runx3がその転写制御に関与しているかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
卵胞内成長因子のactivinやinhibinの遺伝子(Inhbb)の転写活性は、転写因子Runx3によって上昇することが分かった。また、その転写活性はエストロゲン受容体α(ERα)とそのリガンドのエストロゲン(E2)によってさらに上昇することが分かった。マウスInhbb上流にはRuntドメイン転写因子結合配列が存在し、その配列を含む領域にRunx3が結合していることが分かった。InhbbはRunx3の標的遺伝子の一つであり、直接的に転写制御されていることが示唆された。Runx3はactivinやinhibinの転写を制御することによって卵胞発達制御に関与する転写因子であることが考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Runx3はマウス雌生殖機能制御に重要な転写因子であることは示唆されているが、その詳細は不明であった。activinやinhibinは、マウス卵巣において卵胞発達や排卵に重要なステロイド産生や、視床下部-下垂体系からのホルモン受容に関わる卵胞顆粒膜細胞の成長因子である。本研究では、Runx3によってInhbbの転写制御が直接的に促進されていることを明らかにすることができた。また、エストロゲン受容体やE2とRunx3の相互作用も明らかにできた。これらは卵巣機能における卵胞発達や排卵の制御機構における転写因子Runx3の新規作用を示唆するものと考えられる。
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