研究課題/領域番号 |
20K18266
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
武田 鉄平 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (00837289)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 嗅神経芽細胞腫 / 次世代シークエンス / NIR-PIT / 糖鎖結合タンパク / 頭蓋底腫瘍 / 細胞株 / バイオマーカー / 膜タンパク / レクチン / 細胞培養 / 次世代シーケンサー / 特異的糖鎖結合タンパク / 光免疫療法 |
研究開始時の研究の概要 |
嗅神経芽細胞腫(ONB)は臨床的悪性度の高い鼻腔内悪性腫瘍で;、治療法として腫瘍減量切除術と術後の放射線療法が行われている。しかし切除術では術中切除断端の同定能の低さに起因する残存腫瘍再発の問題があり、放射線療法では隣接する健常組織に対する機能障害の問題がある。そこで切除断端同定能が高く、組織障害性の低い効果的な新規治療法の開発が求められている。 本研究ではONB腫瘍細胞株や患者由来腫瘍含有切片を用いたin vitro解析によって、糖鎖結合タンパク質であるsWGAレクチンが、光免疫療法に適応可能なバイオマーカーになりうるかを特異性・安全性・適合性の観点から証明する。
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研究成果の概要 |
嗅神経芽細胞腫(ONB)に対する近赤外線光免疫療法(NIR-PIT)の適応を目指し、糖鎖結合タンパク質および膜タンパク質の探索を行った。20種類のレクチンを用いた糖鎖発現解析では、ONB特異的な糖鎖結合タンパク質は確認されなかったが、RNAシークエンシング解析によりSSTR2およびCNGA2などの膜タンパク質を同定した。特にSSTR2がONB細胞膜に高度発現することが確認された。ONB細胞株の樹立は困難だったため、今後は異種移植モデルの作成とSSTR2を主要ターゲットとしたNIR-PITの治療法確立を目指す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
嗅神経芽細胞腫(ONB)の治療における新しいアプローチとして、近赤外線光免疫療法(NIR-PIT)の適応可能性を探る本研究は、ONBの治療法を革新する可能性がある。特に、ONBにおけるSSTR2の発現は、NIR-PITの有望な標的としての基盤を提供する可能性がある。学術的には、ONBに対する新たな治療法の開発を促進し、腫瘍の分子生物学的理解を深めることができる。社会的には、より効果的で選択的な治療法の提供により、患者の生存率を向上させることが期待される。
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