研究課題/領域番号 |
20K18269
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
酒井 遥 関西医科大学, 医学部, 研究員 (80757609)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 甲状腺癌 / 外照射 / I-131 / 分子標的薬 / レンバチニブ / 併用療法 / 放射線療法 / 分子標的薬併用放射線療法 / 放射性ヨウ素内用療法 |
研究開始時の研究の概要 |
切除不能進行甲状腺癌の治療法として放射性ヨウ素(I-131)内用療法や分子標的薬(VEGFRやFGFRを阻害するレンバチニブなど)があり、それぞれ単独で用いられ一定の延命効果を示すものの十分とは言えない。本研究では、甲状腺癌細胞株とゼノグラフトモデルを用いた基礎研究をおこない、分子標的薬(レンバチニブ)と放射線療法(外照射あるいはI-131の内照射)の相乗効果を検討する。本研究の発展により、進行甲状腺癌に対する新しい分子標的薬併用放射線療法の開発とその臨床応用を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では甲状腺癌に対する放射線療法と分子標的薬レンバチニブの相乗効果に着目し、両者の併用による抗腫瘍効果とそのメカニズムについての基礎的検討をおこなった。甲状腺癌細胞株(K1、FTC-133)とその担癌マウスを用いた実験で、放射線外照射とレンバチニブの併用療法により高い抗腫瘍効果が得られることが示され、そのメカニズムとしてアポトーシスの誘導、G2/M期における細胞周期の停止、照射後の腫瘍細胞内におけるレンバチニブ濃度の上昇が寄与している可能性が示唆された。本研究の発展により、難治性甲状腺癌に対する新たな分子標的薬併用放射線療法の開発とその臨床応用が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳頭癌や濾胞癌などの分化型甲状腺癌は一般的に予後良好であるが、再発・転移性甲状腺癌の予後は不良である。分子標的薬や放射線治療(外照射、放射性ヨウ素内用療法)は単独でのみ用いられるがその治療効果は限定的であり、新たな治療法の開発が望まれている。分子標的薬と放射線治療を併用することで、より高い治療効果が得られ、再発・転移を伴う難治性甲状腺癌でも根治できる可能性がありその社会的意義は大きいと考えられる。
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