研究課題/領域番号 |
20K18275
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
渡辺 浩介 山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (20622434)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | アレルギー性鼻炎 / エピゲノム / 遺伝子 / スギ花粉症 / LPCAT2 / メチル化 / バイオマーカー / 重症度 / epigenome / allergic rhinitis / IgE / IL4 |
研究開始時の研究の概要 |
スギ花粉飛散シーズン中に募集した70名の被験者から、末梢血単核球(PBMC)および鼻粘膜擦過細胞(NMSC)を採取する。アレルギー性鼻炎に関連性の高い遺伝子に関連するメチル化領域について、メチル化解析を行い、その結果とスギ花粉症の症状やIgE抗体についての関連を解析する。特に、アレルギー性鼻炎ではNMSCはアレルギーの場であるが、NMSCを対象としたメチル化解析は少なく、症状のサロゲートマーカーとなりうる。これらの解析をすすめ、新規のエピゲノム指標を模索する。
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研究成果の概要 |
鼻アレルギーは高い有病率を持ち、スギ花粉症については国民病と揶揄されるほど身近な疾患である。治療法は重症度を参考とするが、重症度に関するバイオマーカーは存在しない。そこで私が注目したのはエピゲノムを用いたアレルギー性鼻炎の重症度の判定法である。70名の参加者より採取した鼻上皮細胞のエピゲノム解析を進めたところ、LPCAT2に関連する領域のメチル化傾向と重症度に有意な関連を認めた。なお、LPCAT2は鼻漏や鼻閉を増悪させる血小板活性化因子をコードする遺伝子である。鼻粘膜は容易に採取できる検体であり、鼻粘膜のLPCAT2のメチル化解析は、今後の鼻アレルギー診療の一助となる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鼻アレルギーは高い有病率を持つ。治療法は重症度を参考とするが、重症度に関するバイオマーカーは存在しない。種々の疾患はバイオマーカーを参考にしながら対応しているが、鼻アレルギーに関しては専ら自覚症状をもとに治療を選択している。本研究では鼻アレルギーの重症度に関するバイオマーカーを見出すことである。私が注目したのはエピゲノムを用いたアレルギー性鼻炎の重症度の判定法であり、70名の参加者より採取した鼻上皮細胞のエピゲノム解析を進めたところ、LPCAT2に関連する領域のメチル化傾向と重症度に有意な関連を認めた。LPCAT2のメチル化解析は、今後の鼻アレルギー診療の一助となる可能性がある。
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