研究課題/領域番号 |
20K18281
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小幡 翔 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (50846409)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | BMP8B / 好酸球 / EEtosis / 好酸球性副鼻腔炎 / ECRS / osteitis |
研究開始時の研究の概要 |
好酸球性副鼻腔炎は指定難病の一つであり、手術治療後早期に再発・難治化するケースも多い疾患である。ECRSにおける術後再発危険因子の一つとして骨炎(Osteitis)と呼ばれる骨肥厚が挙げられる。従来の研究からOsteitisはECRSの難治化因子とされている。 ECRS再発患者のOsteitis周囲の著しい好酸球浸潤を伴う粘膜の網羅的解析において、骨代謝関連遺伝子であるBMP8Bの変動を認めた。そこで、BMP8Bが骨芽細胞を介してECRS難治化に関わっているという仮説を立て、「BMP8Bを介した骨芽細胞によるECRS難治メカニズムの解明」という切り口で診断および治療につながる成果を示す。
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研究成果の概要 |
BMP8Bを介した骨芽細胞による好酸球性副鼻腔炎難治メカニズムの解明について検討した。好酸球性副鼻腔炎の組織において、蛍光免疫染色を用いることでBMP8Bがどの細胞に発現しているかについて評価を行った。その際、EEtosisと呼ばれる細胞死をきたしている好酸球がBMP8Bをprominence様に放出していることが確認され、その他、BMP8Bは上皮細胞や腺組織にも分布が確認され、そのターゲット細胞として上皮細胞を同定した。BMP8Bに対する上皮細胞の反応について検討し、今後論文化して報告予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、BMP8Bが好酸球性副鼻腔炎の病態形成において果たす役割を解明しました。EEtosisにより好酸球がBMP8Bを放出し、上皮細胞がそのターゲットであることを明らかにしました。学術的には、BMP8BとEEtosisの関連性、特定の細胞相互作用の理解が新たな治療戦略の開発に寄与します。社会的には、効果的な治療法の開発により患者の生活の質向上や医療資源の効率的利用が期待されます。
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