研究課題/領域番号 |
20K18283
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
近藤 英司 徳島大学, 病院, 講師 (50770434)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | カプサイシン / 外耳道刺激 / 嚥下障害 / 誤嚥性肺炎 / 咳反射 / サブスタンスP / 高齢者 / 咳反射の亢進 |
研究開始時の研究の概要 |
カプサイシン軟膏による外耳道刺激が嚥下障害患者の咳反射を亢進し肺炎リスクを低下させるメカニズムを、患者の咳反射、喀痰中のSPと、その受容体であるニューロキニン1の変化から解明する。さらにその成果をもとに、刺激中止後の咳反射亢進効果の持続、咳反射亢進効果がプラトーになる時期、反復刺激の適切な頻度について考察し、カプサイシン軟膏による外耳道刺激を臨床へ応用し安全で新しい嚥下性肺炎の予防法を開発する。
|
研究成果の概要 |
研究代表者はカプサイシン軟膏による外耳道刺激が高齢嚥下障害患者の咳反射を亢進させ、刺激の反復により誤嚥性肺炎を予防できる可能性があることを示してきた。本研究では、高齢嚥下障害患者の嚥下訓練に本法を併用することで訓練開始から経口摂取までの期間を短縮させ、カプサイシン軟膏の外耳道刺激は嚥下訓練を促進する可能性があることを示した。また、認知症で嚥下訓練が困難な90歳以上の寝たきり超高齢嚥下障害に本法を行い、患者の咳反射を亢進し熱発回数を減少させ経口摂取を継続させた。カプサイシン軟膏による外耳道刺激は、嚥下訓練が困難な患者にも咳反射の亢進により下気道炎を予防し経口摂取の継続に寄与する可能性を示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カプサイシン軟膏による外耳道刺激は外用のため誤嚥するリスクがなく、体力や認知機能の低下により嚥下訓練が困難な寝たきり認知症患者にも行える、安全で新しい誤嚥性肺炎の予防法となる可能性がある。カプサイシン軟膏が嚥下障害の治療薬として認可されれば、嚥下障害患者の誤嚥性肺炎の予防や在宅医療への活用により医療経済的にも大きな役割を果たし、超高齢化社会のニーズに応えることができると考えている。
|