研究課題/領域番号 |
20K18287
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
西本 康兵 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (60535590)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 甲状腺 / 脱細胞 / 再生 / 組織工学 |
研究開始時の研究の概要 |
甲状腺機能低下症では永続的に甲状腺ホルモンの内服を続ける必要があり、根本的に治療 するにはホルモン産生能をもつ新たな甲状腺が必要である。甲状腺濾胞細胞の培養自体は可 能であるが、濾胞構造を喪失してしまうことから甲状腺ホルモンの産生能が維持できない。 本研究では組織再生の足場として脱細胞した臓器に注目した。脱細胞臓器3次元的な構造を もち、残存する細胞外基質、微小環境や成長因子が培養細胞の増殖・分化を促す。 本研究の目的は、脱細胞した甲状腺を足場に濾胞細胞を培養し、再生した甲状腺が甲状腺ホルモンを産生するかを確認すること、動物に移植した再生甲状腺が生着および機能するかを明らかにすることである。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、組織工学の手法を用い、脱細胞した臓器(甲状腺以外の臓器も含む)を足場に甲状腺を再生し、培養した濾胞細胞が甲状腺ホルモン産生するかをin vitro、ex vivo、in vivoで確認することである。動物の甲状腺を対象とした脱細胞処理、動物およびヒトから採取した甲状腺濾胞細胞の培養、動物への移植を行う。再生した甲状腺が甲状腺ホルモンを産生するか、移植した再生甲状腺が生着および機能するかを明らかにする。 令和2年度は脱細胞処理の確立を目標とし、イヌ甲状腺およびその周囲の血管を含む組織を総頸動脈ごと採取し、血管に留置針を留置し、SDS、界面活性剤(TritonX)など、各種条件にて灌流し、白色半透明になった甲状腺を摘出後、snap frozenもしくはホルマリン固定により適宜保存した。 令和3年度は採取した組織の解析を継続した。HE染色で無核化し、Western Blotでβ-Actinが消失していることを確認できたが、凍結したサンプルを溶解処理した後の比色解析では、dsDNAは潅流時間の延長など条件を変更しても0.7倍程度に減少したのちにそれ以上減少しなかった。一方で、細胞外基質由来タンパクでは、トリクローム染色、VVG染色では膠原線維、弾性線維の温存を、Western Blot、比色解析ではコラーゲンは温存が確認されたが、グルコサミノグルカン、エラスチンなどは減少傾向にあった。令和4年度では試薬など条件を調整することで、さらなる脱細胞化や洗浄のプロトコールを検討した。HE染色での無核化や視診上での白色透明化が見られるものの、脱細胞処理の強度を上げるもdsDNAや細胞由来蛋白の減少についてはほぼ変化が見られなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
脱細胞処理に際して、細胞由来タンパクが消失せず、目的が達成できなかった。 そのため細胞培養まで行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
条件の変更を再度進めていく。薬剤の調整だけでなく、サンプルの凍結・融解や高圧・熱処理なども条件に加えることを検討している。また、脱細胞が不十分と思われる状況ではあるが、現在の条件でも甲状腺濾胞細胞の異種移植が生着するかの確認をするか、検討する必要がある。
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