研究課題/領域番号 |
20K18290
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 政博 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (90513268)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 唾液腺腫瘍 / 迅速病理診断 / 唾液腺癌 / 悪性唾液腺腫瘍 / テロメラーゼ / 穿刺吸引細胞診 |
研究開始時の研究の概要 |
唾液腺癌は、組織型が多彩であり発生頻度も少ないため、その診断及び治療には難渋し、一般的に唾液腺腫瘍に対する精度の高い良悪性鑑別は困難である。 本研究では、唾液腺腫瘍の術前診断として行う穿刺吸引細胞診の検体を利用して、PCR法によりテロメラーゼ活性を測定する。その結果を細胞診および永久病理組織診断と比較し、テロメラーゼ活性の測定が唾液腺腫瘍の良悪性の鑑別診断に有用な新たな診断法となりえるかを検証する。
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研究成果の概要 |
分子生物学的手法を用いた悪性唾液腺腫瘍への新たな診断法の開発として、腫瘍の検体採取は可能であったが、分子生物学的手法を自施設で行うことは困難であり、外部委託での方法も検討したが困難であったため、それ以降の研究遂行は行っていない。 今回の研究期間内に唾液腺腫瘍の診断方法に関する付随研究として、顎下腺腫瘍における迅速病理診断の有用性について調査した。穿刺吸引細胞診の結果が多形腺腫以外の症例において、良悪性の鑑別に迅速病理診断がより有用となる可能性があることが分かった。 海外でもこの研究の報告はほぼなく、その研究成果を海外雑誌に論文報告することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般的に唾液腺腫瘍に対する精度の高い良悪性鑑別は困難であり、2018年版の頭頸部診療ガイドラインでも唾液腺癌の術前細胞診における悪性診断の感度は60-75%程度にとどまり限界がある。 今回の付随研究では、唾液腺腫瘍の一つである顎下腺腫瘍に関し、細胞診の結果が多形腺腫以外の症例において、良悪性の鑑別に迅速病理診断がより有用となる可能性があることが分かった。この結果は、顎下腺腫瘍において手術中の迅速病理診断を行うべき症例の選択するのに役立つものになると考えられる。より効率的な診療や医療費の削減にも貢献するものと判断され社会的にも意義がある研究成果といえる。
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