研究課題/領域番号 |
20K18296
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
井上 彰子 東邦大学, 医学部, 助教 (40770475)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | シェーグレン症候群 / 病原性T細胞 / シェ―グレン症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
シェーグレン症候群(SS)は、ドライアイ、ドライマウスなどの外分泌腺機能障害を呈し、SLEなどの全身性自己免疫疾患や、悪性リンパ腫を続発することもある難治性自己免疫疾患である。本邦では約10万人の患者が存在するが、SS特異的な治療法は確立されていない。本研究では、研究代表者が所属する研究室で作製したモデルマウスの病原性T細胞に着目し、SS発症初期病態形成機序を明らかにする。SS病態形成初期における局所浸潤T細胞の活性化機序、および臓器特異的集積機構を解明し制御することは、SS特異的な治療法を開発する上で非常に有用である。
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研究実績の概要 |
これまで我々は、T細胞分化に重要な働きをする核内転写制御因子Special AT-rich sequence binding protein-1 (SATB1)を血球系細胞特異的に欠損する SATB1cKOマウスを用いて、免疫寛容成立のメカニズムを解析してきた。SATB1cKOマウスは胸腺での中心性免疫寛容の破綻がおこり、生後早期からシェーグレン症候群(Sjogren's syndrome; SS)様の唾液腺炎、涙腺炎を呈し、加齢と共に全身性エリテマトーデス(SLE)様の全身性自己免疫疾患を発症することが明らかとなっている。本研究では、SATB1cKOマウスを用いて、SS発症初期病態形成機序を明らかにすることを目的とした。SATB1cKOマウス頸部リンパ節T細胞を、リンパ球が欠損するRag2ノックアウト(Rag2-/-)マウスに移入すると、SS様の唾液腺分泌機能障害が発症する。唾液腺炎を起こした唾液腺には、CD4CD8共陽性T細胞が最も多く検出されたことから、病原性T細胞がどの細胞であるか明らかにするため、抗CD4抗体、または抗CD8抗体をSATB1cKOマウスの腹腔内へ投与しこれらの細胞を除去した。その結果、抗CD4抗体投与群において唾液分泌機能障害の有意な改善が認められた。一方、抗CD8抗体投与群では、唾液分泌機能障害の発症が遅延する結果が得られた。これらの結果より、SATB1cKOマウスのSS発症にはCD4陽性T細胞が重要な働きをする可能性が示唆された。さらに、SS病態形成にかかわるT細胞の機能解析を行うために、SATB1cKOマウス頸部リンパ節T細胞をマウス胸腺腫細胞(BW5147)と細胞融合し、T細胞ハイブリドーマを作成し、CD4陽性、CD8陽性、CD4CD8共陽性のT細胞ハイブリドーマが得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
T細胞ハイブリドーマ作成に時間がかかり、年度内の実験計画に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に作成したT細胞ハイブリドーマを用いて、唾液腺機能障害を起こすメカニズムの解析を行う。T細胞ハイブリドーマクローン数を増やしつつ、正常唾液腺組織抗原と反応するT細胞ハイブリドーマの探索を進める。反応するT細胞ハイブリドーマについては、TCRレパトア解析を行い病原性T細胞のレパトアを明らかにする。
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