研究課題/領域番号 |
20K18304
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
栗田 惇也 千葉大学, 医学部附属病院, 特任助教 (80867268)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | アレルギー性鼻炎 / α-garcel / 舌下免疫療法 / 舌下免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
アレルゲン特異的免疫療法はアレルギー性鼻炎の自然経過を変え、根治治療となり得る唯一の方法である。現在、その中でもスギ花粉およびダニ抗原を口腔底粘膜上に投与する舌下免疫療法が保険診療として行われている。しかし現行の方法では十分な治療効果を得るためには数年を要し、薬の投与のアドヒアランスなどの課題がある。 本研究ではα-galcerをリポソーム製剤では無く、より低コストなシート製剤を用いて舌下免疫療法と組み合わせることで、アレルギー性病態を効果的に抑制し鼻症状を速やかに改善させる新しい抗原特異的根治療法の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
令和4年度に実施した実験では鎮静方法を改良し適切な舌下免疫療法を実施したにもかかわらずα-galcer含有フィルムの舌下免疫療法におけるアジュバント効果(症状抑制)は明らかではなかった一方で、マウス頚部リンパ節のmRNA解析ではVα14の発現上昇が認められた事から、α-galcerフィルムによってNKT細胞が局所に誘導されている可能性は示された。我々の使用しているアレルギーモデルマウスの症状発現が弱いために、舌下免疫療法後の症状に差が出なかった可能性を考え、モデルマウスの確立方法について再検討を行った。腹腔感作の頻度、OVA点鼻方法・頻度について検討を行ったが、マウスに対するアレルギー感作誘導は適切に行われているとの結論に至った。この事からα-galcerフィルムは口腔底粘膜を通して局所(頚部リンパ節)にNKT細胞を誘導するものの、舌下免疫療法に対するアジュバント効果(臨床症状を抑制する)を発揮するまでは至らないのではないかと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実験系は確立していたがα-galcerフィルムのアジュバント効果は明らかではなかった。後述するように保存血清を用いた解析を持って解析終了としたいため、研究期間の延長を申請した。
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今後の研究の推進方策 |
保存してあるマウス血清中IgEの変化を解析することで、α-galcerフィルムによる血清学的変化を解析予定である。
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