研究課題/領域番号 |
20K18321
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
二之湯 弦 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (70814573)
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研究期間 (年度) |
2022-12-19 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 多重免疫染色 / 蝸牛マクロファージ / シスプラチン / 難聴 / マクロファージ / 内耳免疫 / 内耳組織マクロファージ / イメージサイトメトリー / 内耳 |
研究開始時の研究の概要 |
近年内耳にも組織マクロファージを中心とした免疫応答機構があることが明らかになり、難聴治療の新たなターゲットになる可能性が示唆されている。本研究は、多重免疫染色とデジタル画像技術を組み合わせた、Multiple IHC/Image cytometoryの手法を用いて、そのメカニズムの一端にせまり、新たな難聴発症機構の解明とその治療薬開発の基盤を形成することを目的とする。
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研究成果の概要 |
内耳恒常性維持に組織マクロファージは必須とされるが、その詳細な機構については未だ明らかにされていない。本研究では、Multiplex IHC/Image cytometry技術を用いて、6種類のマクロファージ表面マーカーを同一切片上で可視化することに成功した。これにより蝸牛マクロファージにおいても、古典的M1/M2サブセット以外に多様な表現型が存在することを見出した。また聴器毒性のあるシスプラチン投与により、マクロファージ数及びその表面マーカー発現が、一過性聴力変動と共に経時的に変化することが明らかとなり、シスプラチン難聴の病理に蝸牛神経周囲の免疫応答が関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、多重免疫染色法を内耳に応用することにより、蝸牛マクロファージの多様性を可視化しすることに成功した。この手法により蝸牛周囲のマクロファージを介した局所的な免疫応答が、シスプラチン難聴に関与してる可能性が示唆された。これまでシスプラチン難聴は、有毛細胞障害や血管条破綻により説明されてきたが、未だ有効な治療法は確立されていない。本研究における免疫学的な知見は、新たなシスプラチン難聴治療戦略に貢献することが期待される。
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