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難治性中耳炎に対する繊毛細胞シートの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K18325
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

宇田川 友克  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60328292)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワード難治性中耳炎 / 細胞シート / 繊毛細胞 / 繊毛細胞シート
研究開始時の研究の概要

研究代表者が所属する細胞シートグループは、術後再発が長年の課題であった真珠腫性中耳炎に対して術中創部(乳突腔)に我々が開発した鼻腔粘膜細胞シートの自家移植を行い、再発率を下げることに成功した。しかしながら、難治性中耳炎の一つである癒着性中耳炎症例では創部(鼓室)に細胞シート移植をしても、術後再発するケースが少なくない。この原因として、我々が開発した細胞シートは繊毛が生えていないため、鼓室の正常粘膜(繊毛が豊富)と同等の役割ができていない事が考えられる。本研究では無繊毛細胞シートの分子発現パターンを詳細に観察した上で、 新しい再生医療ツール「繊毛を有する細胞シート」の開発を目指す事である。

研究成果の概要

ヒト鼻粘膜からPneumaCult-Air-Liquid Medium培地(P-ALM) を用いて、繊毛細胞や杯細胞、基底細胞を有する安定した培養方法を確立した。従来のヒト鼻腔粘膜由来の無繊毛細胞シートにおいて、自己複製能と様々な細胞に分化する能力(多分化能)を有する上皮のマーカーX陽性細胞に、繊毛細胞の分化に必要な転写因子Yが発現していることを見出した。次に、ヒト鼻粘膜由来の単細胞群からP-ALMを用いて繊毛細胞等を創造した。この創造物において、繊毛細胞の発生に関与する候補分子の情報収集と選定作業をおこない、繊毛細胞の発生に重要な遺伝子Zが顕著に発現していることを発見した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

癒着性中耳炎は長年、術式が議論・改良されているが、未だ術後再発率の高い疾患である。本研究成果であるP-ALMを用いたヒト鼻腔粘膜由来繊毛細胞シートを術中創部に移植することで、懸案となっている癒着性中耳炎の術後再発を予防できる可能性がある。また、本繊毛細胞シートは難治性の鼻副鼻腔疾患を有する患者個々の病態を解析するスフェロイドとして有用なツールになり得ると我々は考えている。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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