研究課題/領域番号 |
20K18344
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
波多野 誠 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (90860669)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 網膜変性 / HSF1 / HSP |
研究開始時の研究の概要 |
網膜色素変性や黄斑ジストロフィーなどの網膜変性疾患は不可逆性な組織障害を引き起こし、最終的には社会的失明に至る予後不良な疾患である。現状の治療では根治は困難であり、網膜変性発症の機序や新たな治療や予防的な知見が求められている。HSF1は、高温、酸化ストレスなどのストレスに応答してシャペロンの発現を調節する転写制御因子である。神経変性疾患においてHSF1活性の障害が認められており、脳における神経細胞の機能障害および細胞死にHSF1が密接に関連している。本研究では網膜における神経細胞の機能障害および細胞死の分子機序を解明し、HSF1の網膜変性における役割とHSF1を介した網膜神経保護作用機序を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、網膜神経細胞保護における熱ショック転写因子1(HSF1)の分子機序を明らかにすることを目指した。今回の研究では光誘因性網膜変性モデルにおけるHSF1と関連する分子を同定した。RNAシークエンス、およびPCR検査にてMsp27がHSF1ノックアウト群において発現亢進を示した。すなわち光刺激によっておこるHSF1の神経保護作用の中でMsp27がそのシグナル経路に関与していることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
網膜色素変性などの網膜変性疾患は不可逆性な組織障害を引き起こし、最終的には社会的失明に至る予後不良な疾患である。現状の治療では根治は困難であり、網膜変性発症の機序や新たな治療や予防的な知見が求められている。熱ショック転写因子1(HSF1)は、高温、酸化ストレス、タンパク質毒性物質への曝露などのストレスに応答してシャペロンの発現を調節する転写制御因子である。本研究では網膜における神経細胞の機能障害および細胞死の分子機序にHSF1およびMsp27を介した網膜神経保護作用機序を明らかにした。今後さらなる研究により網膜変性疾患の新たな予防や治療法の開発に繋げたい。
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