研究課題/領域番号 |
20K18346
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
石田 わか 高知大学, 医学部, 特任助教 (40761705)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | アレルギー性結膜炎 / アレルギー |
研究開始時の研究の概要 |
アレルギー性結膜疾患のマウスモデルにおいて、抗原に含まれるエンドトキシンがIgE非依存性の結膜炎症状を誘導するかどうかについて検討する。マウスの結膜炎は、既報の方法に基づき、能動免疫法あるいは受動免疫法により誘導し評価する。能動免疫法では、卵白アルブミン(Ovalbumin:OVA)マウスを感作した後、エンドトキシン非含有OVAあるいはエンドトキシン含有OVAを点眼し結膜炎の症状に差が出るか観察する。T細胞依存性の反応かどうかを検討するため受動免疫法も行う。さらに治療法の開発として、抗ヒスタミン薬で抑制されるか、T細胞依存性の反応であれば免疫抑制点眼薬により症状が抑制されるかについて検討する。
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研究成果の概要 |
アレルギー性結膜炎は、I型アレルギー反応によって引き起こされると考えられている。しかしながら、アレルギー性結膜炎患者の中には抗原特異的IgEが検出されない患者も少なからず存在する。本研究では、アレルギー性結膜炎症状の発症に細菌の構成成分であるエンドトキシンが関与しているかどうかについて検討した。その結果、IgEやマスト細胞に依存しない受動免疫法において、エンドトキシンにより非IgE型アレルギー反応が誘導された。非IgE型アレルギー反応はヒスタミン依存性であり、結膜局所においてTh2細胞が活性化されエンドトキシンの曝露により引っ掻き行動が誘発されることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
結膜炎の原因として臨床的には大きく感染性結膜炎とアレルギー性結膜炎の2つに大別される。アレルギー性結膜炎の即時型反応は、主に抗原特異的IgEによって引き起こされると考えられているが、エンドトキシンがIgE非依存性にアレルギー性結膜炎症状を誘導することが明らかになれば、新しい疾患概念を提示できる。また、新規のI型アレルギー反応が細菌の関与で生じることを示す事ができ、その機序がマスト細胞やIgEに依存せず、T細胞やマクロファージなどの他の免疫細胞を介する事が明らかになれば、その機序に即した新しい診断技術や治療法を開発し臨床応用するための基盤となりうる重要な基礎的研究となる。
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