研究課題/領域番号 |
20K18357
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
ジョン ホヌク 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (90868613)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 近視 / 強膜 / 脈絡膜 / バイオレットライト / ブナゾシン / 菲薄化 / 眼軸長 / 脈絡膜厚 / 眼圧 / 物性変化 / 組織弾性 |
研究開始時の研究の概要 |
眼の構造的変化による近視は遺伝や環境からの影響がある中、様々な生理的要因から眼球の形を維持する強膜の弾性が落ちることで、眼軸伸長による近視になると報告されている。しかし、近視進歩と伴い、弾性を含めた強膜組織の物性変化を定量的解析は行われていないため、生体物理的観点で強膜を評価する必要がある。本研究では近視誘導のマウスモデルと非侵襲的測定法を用いて時系列に強膜組織の生体物理的特性を定量的評価を行い、近視の進行と強膜の変化の関係を明確に示すことを目指す。本研究の結果から近視による眼の物理的変化を理解し、さらに近視進行を予防するための指標として臨床的に応用されることを期待する。
|
研究成果の概要 |
本研究では近視進歩における眼組織の生体物理的特性を時系列に定量評価を行い、眼軸長の伸びとの関係を明らかにすることを目的とする。近視進行および、抑制過程における脈絡膜の特性を非侵襲的に測定した。網膜色素上皮由来のVEGFを欠損させることで脈絡膜が菲薄化され、眼軸長伸長と屈折度の近視化が引き起こされることを報告した。バイオレットライト透過率やブナゾシン点眼が眼軸長および脈絡膜厚の変化を伴う近視の進行に影響を与えることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
VEGF欠損マウスから脈絡膜菲薄化が生じた後、眼軸長伸長が見られた。強膜の物性値変化において脈絡膜の厚さ、血流の変化が原因であり、近視進行を予防、予測するためには、強膜の特性より脈絡膜の変化を捉えることが優先する必要があることを示した。VEGFの適切な制御が新たな軸性近視の進行予防と治療法となることが期待できる。 近視進行及び抑制過程において脈絡膜厚の変化との関連性を示した。さらに、脈絡膜厚を維持するバイオレットライト照射、ブナゾシン点眼で近視進行を抑制したことから急増する近視人口に対する予防方法を提案したことに社会的意義をもつ。
|