研究課題/領域番号 |
20K18380
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小林 礼子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (10857874)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 眼の発生 / ヒトiPS細胞の遺伝子組み換え / シングルセル蛍光イメージング / ヒトiPS細胞 / 眼発生 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、ヒトiPS細胞から眼の各原基(網膜、水晶体、角膜など)を2次元で分化誘導できる培養法(SEAM法)を用いて、ヒトの初期の眼の発生や組織分化におけるRAX遺伝子の役割を解明することを目的としている。 将来的には、眼球の発生メカニズムや眼疾患の病態の解明、眼疾患の新規治療の開拓につながることが期待できる。
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研究成果の概要 |
眼の分化初期に発現するRAX遺伝子が発現している細胞を蛍光レポーター遺伝子によって可視化させ、発生初期にどのような挙動を示しているのか、また、他の眼原基、特に網膜や水晶体などの各組織を形成する原基の分化がどのように促進されるのかを経時的に観察可能にする系を、遺伝子組み換えiPS細胞の樹立によって確立した。 この細胞を用いて2次元に眼の発生過程を模倣するSEAMを誘導し、分化誘導中のRAX発現細胞の挙動をタイムラプス蛍光顕微鏡によって継時的に観察した。さらに、免疫染色やFACSによってRAX以外にも眼の発生に必要な遺伝子群の発現パターンを解析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
眼発生過程では、眼胞の形成から眼球全体の組織形成が協同的に開始されるが、発生時期に重要であることがわかっているRAXの生理学的な機能の詳細は十分に解明されてない。そこでヒトiPS細胞から眼原基を模倣して分化誘導できるSEAM法を用いてRAX遺伝子を発現する細胞を追跡可能にできるミクロな観察系を構築し、それらの細胞が眼発生過程においてどのような役割を担うかをより詳細に明らかにできれば、初期網膜の発生過程やその周辺組織の発生メカニズムをさらに深く追求することができると考えられる。新たな眼科領域の再生医療分野への応用やRAX遺伝子の変異から発症する疾患の病態解明にもつながるものである。
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