研究課題/領域番号 |
20K18400
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
眞野 福太郎 近畿大学, 医学部, 助教 (10868087)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 加齢黄斑変性 / ドルーゼン / reticular pseudodrusen / 頚動脈エコー / 動脈硬化 / 血管内膜中膜複合体肥厚度 / 心臓足首血管指数 |
研究開始時の研究の概要 |
視力を脅かす疾患である加齢黄斑変性と動脈硬化の関連については議論の的であり、今まで定量的な評価は行われていない。画像診断の進歩により加齢黄斑変性の病型・重症度は現在細分化されている。本研究では動脈硬化の鋭敏な指標である内頚動脈の狭窄度(血管内膜中膜複合体肥厚度)や、血管の硬化度(心臓足首血管指数および上下肢の血圧差)を測定し、加齢黄斑変性を重症度と比較検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では加齢黄斑変性の早期進行に関連するとされるreticular pseudodrusen(RPD)に着目し、頚動脈エコーにおける内頚動脈の内膜中膜複合体肥厚度(Max-IMT)や血管の硬化度(血管抵抗指数)の評価を行う研究を行った。加齢黄斑変性の病型とMax-IMTに有意差を認めなかったが、RPDを認める群では有意に血管抵抗指数が高く、すなわち動脈硬化性変化が大きい結果であった。RPDは脂質に関連した変化よりむしろ、血管硬化・線維化に関連する病態である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では加齢黄斑変性の重症度、また特徴的な前駆病変のひとつであるRPDと、全身の動脈硬化の関係を定量的に明らかにした。RPDは血管硬化・線維化に関連しており、血圧の是正や食生活の改善、運動療法などを勧めることができるほか、眼科的な診断から心筋梗塞や脳梗塞などの血管病変の早期発見・早期治療にもつながる可能性があると考えられる。
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