研究課題/領域番号 |
20K18401
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
高橋 彩 近畿大学, 奈良病院, 講師 (70460889)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Endo180 / コラーゲン / 角膜実質細胞 / 角膜線維芽細胞 / uPA / TGFβ / αSMA / 角膜創傷治癒 / uPAR / TGFbeta / alpha SMA / コラーゲン受容体 / integrin |
研究開始時の研究の概要 |
角膜実質細胞はintegrinによりコラーゲン線維と結合し形状変化に深くかかわっていると考えられている。近年新たなコラーゲン受容体としてEndo180の存在が報告されている。Endo180はコラーゲンの細胞内への取り込みに重要な役割を果たすコラーゲン受容体である。本研究では角膜創傷治癒過程において, Endo180によるコラーゲン収縮がどのように作用しているかをintegrin系と比較検討し,角膜実質細胞によるコラーゲン収縮へのEndo180の作用を明らかにする。コラーゲンゲル内でマウス角膜実質細胞を培養し、抗Endo180抗体やintegrin競合的阻害剤によるゲル収縮能の変化を検討する。
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研究成果の概要 |
Endo180は間葉系細胞に発現し、断片化コラーゲンの取り込みに関与するコラーゲンレセプターのひとつである。本研究では、角膜線維芽細胞によるコラーゲンゲル収縮は抗Endo180抗体により有意に抑制され、Endo180が角膜線維芽細胞によるコラーゲンゲル収縮に関与していることが明らかになった。またEndo180はuPAにより切断され、コラーゲンと角膜線維芽細胞の相互作用を抑制することによりTGFβ/Smad3 signalを減弱させ、αSMAの発現を抑制的に制御することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
角膜は光の屈折を担う組織であり、視力の維持のためには透明であることが重要である。角膜感染症の後、角膜実質が瘢痕性に治癒すると角膜は混濁し視力低下をきたす。本研究では角膜実質におけるEndo180の発現や役割を明らかにして角膜実質細胞の筋線維芽細胞への形質転換やコラーゲン収縮能に与える影響を検討することで角膜実質の瘢痕形成や組織収縮の抑制を目的とし、将来的には角膜の不可逆的な混濁による視力予後の改善および患者のQOLの改善に役立つことが期待できる。
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