研究課題/領域番号 |
20K18407
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 顕光 東北大学, 大学病院, 助教 (90623603)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | Mg合金 / 生体材料 / マグネシウム合金 / 吸収性プレート / 開発マグネシウムプレート / 浸漬実験 / 腐食 / 溶出・析出 / 埋植実験 / 元素分析 / 病理組織評価 / 生分解性 / 腎不全 |
研究開始時の研究の概要 |
従来の骨固定材の欠点を完全に補う機械的強度を有しながら生体内で完全に分解するマグネシウム合金性の骨固定材が注目を集めている。これまで分解産物であるMgの体内動態を調べる中で、埋植後初期の分解反応が最も強く多くのMgが放出されること、腎臓からの尿排泄と骨による蓄積が恒常性を維持していることを見出した。そこで仮に腎不全状態であっても埋植後初期の分解反応を抑えることができれば、骨への蓄積のみでMgの恒常性を保てるのではと考えた。本研究では合金表面に被膜加工を施すことで初期分解反応が抑制されることに着目し、腎不全動物モデルにおける被膜加工されたMg合金埋植後のMg動態を解明する。
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研究成果の概要 |
マグネシウムを用いた生体内分解性骨接合材の開発において、分解時のガス発生の抑制は解説すべき課題である。本研究では合金表面に皮膜加工を施すことで初期分解反応が抑制されることに着目し、抑制の程度をガス発生量から検討した。耐食性皮膜処理の組成や発生したガス量の実数についてはconfidentialであるが、皮膜処理によって全time pointにおいて有意にガス発生を抑制した。本研究により、腐食速度の最適化に対する耐食性皮膜処理の有用性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本材料は、骨折部を単に固定するだけでなく骨折治癒・骨形成を促進することが可能であり、多機能性生体材料となる可能性を有している。骨折の骨固定材料として、このような多機能性の材料は他に存在しないため、合金表面の特殊加工により金属分解によるガス発生を抑制できれば画期的な骨固定材の開発につなげることができる。Mg合金を用いた顔面骨用骨固定材は、とりわけ小児症例においては第一選択となる可能性が高い。形成外科のみならず幅広い領域での応用も可能であり、臨床的意義は大きい。
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