研究課題/領域番号 |
20K18416
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
|
研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
倉林 孝之 獨協医科大学, 医学部, 講師 (60513231)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 血行モニタリング / 皮弁 / 赤外光 / 自然光 / 血管形状 / MATLAB / 遊離移植 / 顕微鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
Wistar系ラットを用い、浅腹壁動静脈が支配領域となる腹部の島状皮弁を挙上する。顕微鏡で焦点距離の限界まで近接させて皮弁裏面の血管を観察し、画像データを収集する。皮弁を栄養する主要血管を閉塞させた前後における皮弁内血管の形状変化の特徴量を抽出し、比較検討する。そして血管閉塞を認識するためのアルゴリズムを考案し血管の形状変化をとらえる皮弁下挿入式の新しい血行モニタリングシステムの開発を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究では皮弁の裏面に小型顕微鏡を挿入して微細血管の形状変化をとらえることで血管閉塞を判定する皮弁下挿入式の新しいタイプの血行モニタリングデバイスの開発を目指しラットの皮弁裏面の微細血管像を顕微鏡で観察し皮弁を栄養する血管茎を閉塞させた前後における皮弁内血管の形状変化の特徴量の抽出を行った。血管閉塞の方法は3通りで1)動脈のみ、2)静脈のみ、3)動脈と静脈の同時閉塞とした。得られたデータを数理解析ソフトMATLABで処理し解析を行った。血管茎の閉塞に伴い、皮弁の血管形状は即座に変化し、その特徴を蛇行率として抽出することが有用で血行モニタリングへの応用に有用であることを明らかとした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
移植医療の成否をわける重要な作業として血行モニタリングがある。移植は必要な組織を必要な場所に移し血管をつないで生かせてはじめて成功といえる。血行モニタリングとはつないだ血管が通っていて組織にしっかりと血流が流れているかを確かめる作業であるが自動化されておらず、人の目に頼っている。コンピューターによる組織内血管の形状変化をとらえる血行モニタリング方法は疲れ知らずで連続観察できる。さらに血管の閉塞に即座に反応することから信頼性の高い血行モニタリング方法である。これにより医療者の労力の軽減のみならず、人の判断の過ちを排することで安定した移植医療を提供することができる。
|