研究課題/領域番号 |
20K18420
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
藤原 綾乃 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (80815952)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 創傷治癒 / 皮膚細胞混濁液 / 皮膚再構築 / 皮膚潰瘍 / 形成外科 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、熱傷などの皮膚潰瘍の治療法には植皮術や皮弁形成術などの方法があるが、いずれの方法も瘢痕(傷あと)が残ってしまう。傷跡のない皮膚の再生には表皮及び真皮の再生に加え、毛包や汗腺など皮膚付属器の再生も重要であると考える。 皮膚付属器を含めた皮膚細胞の混濁液を作成し移植できれば毛包や汗腺なども再生でき、傷あとがない皮膚の再生ができる。 まずはマウスで皮膚付属器を含めた皮膚細胞混濁液の作成方法を研究し、人の皮膚での作成を目指す。作成した暁にはキズに移植し皮膚の再生を目指す。
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研究成果の概要 |
マウス皮膚から効率よく細胞混濁液を作成する方法はcollagenase 1を使用し、37度で1時間インキュベートすることであった。自作のchamberを使用し、マウス背部に皮膚潰瘍を作成し、細胞混濁液を移植することで皮膚再構築モデルの作成を行った。胎生マウスから作成した皮膚細胞混濁液を移植することで脂腺、毛包等の皮膚付属器を含めた皮膚再構築が可能であったのに対し、成体マウスから作成した皮膚細胞混濁液では皮膚付属器の再構築は起こらなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞培養を行い、人工皮膚再構築や毛包の再生を行う研究は数多く行われている。細胞培養を行わず皮膚再構築が可能となれば臨床応用の近道となる。今回collagenase 1を使用しマウス皮膚から作成した皮膚細胞混濁液を潰瘍に移植することで皮膚再構築が可能であった。さらに胎生マウスと成体マウスの皮膚細胞混濁液には何らかの違いがあり、それによって皮膚再構築に違いが生じることが分かった。今後この違いについて研究を進め、解明することが出来れば皮膚付属器を含めた皮膚再構築が可能となり、傷あとをなくす治療ができると考えられる。
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