研究課題/領域番号 |
20K18434
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金山 幸司 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40612601)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 毛髪再生 / 毛乳頭細胞 / 多血小板血漿 / 細胞培養 / 毛包新生 / 細胞移植 / 再生医療 / 幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
脱毛症は外傷や化学療法など様々な原因により毛密度が減少する皮膚障害で、患者の整容 上の問題やQOL(生活の質)の低下を引き起こすが、根治的な治療法は未だ確立していない。その新規治療法を実現するために、多くの成長因子やサイトカインを含有し、創傷治癒促進効果を有する多血小板血漿(platelet rich plasma: PRP)の毛包賦活効果に着目し、PRPを利用した増幅効率の高い毛乳頭細胞の培養法を開発する。
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研究実績の概要 |
前年度に引き続き、遺伝子発現解析(リアルタイムPCR)を行った。ヒト毛乳頭細胞を多血小板血漿(PRP)またはウシ胎児血清(FBS)を含有する培地で培養した後、total RNAを抽出・精製し、毛包誘導能関連遺伝子のmRNA発現量を比較解析したところ、PRPの賦活効果によりALPの遺伝子発現が増強することを確認した。次にin vivoでの毛包再構築実験(細胞移植実験)を行った。新生児C57BL/6Jマウスから分離して回収した新鮮表皮ケラチノサイトを、事前に準備した培養ヒト毛乳頭細胞(DPC)と混合し、BALB/C nu/nuマウスの背部にシリコンチャンバー法を用いて移植した。肉眼的な発毛は見られなかったものの、組織学的評価により未熟な再生毛包が観察された。PRPで賦活されたDPCを移植した方が、コントロール群と比較して再生毛包数が有意に多く、また再生毛包の成熟度も高かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画書の予定通り、遺伝子発現解析(リアルタイムPCR)、in vivoでの毛包再構築実験(細胞移植実験)、組織学的評価を全て行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、データを補完するための追加実験を行い、本研究で得られた成果の報告を行う予定である。
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