研究課題/領域番号 |
20K18437
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
太田 智之 岡山大学, 大学病院, 助教 (90869140)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脂肪幹細胞 / 培養上清 / 移植環境 / 幹細胞産生因子 / 皮下反復注射 / 基材移植 / IM法 / 皮下反復注射群 / 基材移植群 / 生体吸収性ハイドロゲル / ELISA / 徐放性基材 / 脂肪保持率 / 徐放群 / 脂肪移植 / 乳房再建 / 脂肪由来幹細胞 / 細胞増殖因子 / サイトカイン |
研究開始時の研究の概要 |
近年、乳癌切除後の乳房再建術が普及しており様々な再建方法が用いられております。その中で脂肪注入術は比較的低侵襲で人工物を用いない再建方法ですが、移植した脂肪の半分以上は吸収されてしまうため、単独では十分な大きさの乳房を作るのは難しいのが現状です。脂肪の生着を改善させるために脂肪由来幹細胞を同時に移植する方法も研究されていますがそれでも生着率は5~7割程度と報告されています。この研究では脂肪由来幹細胞が産生する細胞増殖因子に注目し、これらを移植脂肪に付加することでより効果的な脂肪注入の方法を確立させるのが目的です。
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研究成果の概要 |
我々は脂肪注入術における生着率を向上させるため、皮下インプラント留置後に脂肪移植をするInduced Membrane法に幹細胞が産生する細胞増殖因子・サイトカインの作用を付加した移植環境作成を試みた。結果、ペルナックGプラスに上清を含侵させた基材を脂肪注入前に移植した群では移植脂肪の残存率、組織学的結果ともに安定した結果が得られたが、他の環境群と明確な差を示すまでには至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳房再建術における脂肪注入術は、他の術式より侵襲が小さく患者の負担は非常に少ない半面、一度の移植で生着可能な組織量が少なく複数回の手術が必要になることが欠点である。本邦では移植環境形成に関する報告は少なく、本研究は幹細胞が産生する細胞増殖因子やサイトカインを作用させ、脂肪生着・再生を促す移植環境を形成し、脂肪保持率を向上させた安全で確実な脂肪移植法を確立するものである。結果としてInduced Membrane法に幹細胞産生因子を付加した移植環境群と、コントロール群での明確な差を示すにはいたらなかったが、移植環境の解析を行うことにより脂肪生着・再生のメカニズム解明への足掛かりとなった。
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