研究課題/領域番号 |
20K18446
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
馬場 美帆 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (90868134)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 光超音波 / 瘢痕 |
研究開始時の研究の概要 |
リンパ浮腫の患者では、リンパの側副路が発達していることが知られている。またリンパ管には再生能力があることが知られているが、どのように再生が進んでいくのかは不明である。本研究は、非侵襲的に微細な血管・リンパ管の3次元画像が得られる、新たな画像診断技術である光超音波イメージングでヒトの瘢痕を撮影し、瘢痕の内部や周囲に再生したリンパ管の3次元的な構造を詳細に解析することで、リンパ管が瘢痕を越えて再生するしくみを明らかにする。
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研究成果の概要 |
光超音波イメージングとは非侵襲的に微細な血管・リンパ管の3次元画像が得られる、新たな画像診断技術である。本研究では光超音波イメージングによって下腿皮弁術後患者の撮影を行い、皮弁の周囲の瘢痕を横切って新生した血管を観察した。皮膚直下の血管網が瘢痕を横断して構築されている所見が多く、一部では皮下中層の血管における交通も見られた。またリンパ管細静脈吻合術が行われた患者の撮影を実施し、吻合に用いられた脈管を描出することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで瘢痕を越えて新生する血管を可視化できる画像診断装置は開発されておらず、研究代表者らは世界で初めて、瘢痕を越えて新生する血管の様相を光超音波イメージングで3次元的に可視化することができた。この知見は、遠隔皮弁の切り離しを行っても皮弁の血行が温存されることの科学的裏付けにつながるものと考えられる。またリンパ管細静脈吻合術で吻合に用いられた脈管を3次元的に描出することは従来の画像診断モダリティでは不可能であり、光超音波イメージングの特長を活かした応用であると言える。
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