研究課題/領域番号 |
20K18473
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
石田 和久 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (00850356)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 唾液腺の恒常性維持機構 / Lrrc34 / 唾液腺傷害マウスモデル / 唾液腺組織の恒常性維持機構 / 唾液腺 |
研究開始時の研究の概要 |
唾液腺は導管に存在する幹細胞からのみ細胞供給が行われていると考えられていたが、近年腺房細胞にも自己複製能力がある と考えられている。本研究では遺伝子改変マウスや新たな唾液腺傷害モデルを開発して、平常時および傷害時の双方において腺房細胞の複製能力があるのかを検証し、未だ解明されていない唾液腺組織の恒常性維持機構の解明を目指す。これは頭頸部放射線治療を受けた患者や、難病であるシェーグレン症候群患者らが直面する重篤な口腔乾燥症の治療方法開発への基盤となる。
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研究実績の概要 |
Lrrc34 (Leucine rich repeat containing 34) 核タンパク質は、未分化胚細胞に発現するといわれており、予備実験でマウス唾液腺(顎下腺および 舌下腺) に Lrrc34核タンパク質が発現していることを見出した。本研究では、唾液腺組織における腺房細胞の複製能力に注目し、未だ解明されていない唾液腺組織の恒 常性 維持機構の解明を目指すことを目的としている。昨年度までの研究において、Lrrc34発現細胞を可視化し、リアルタイムに追跡できるマウス(Lrrc34 CreERT2 / LSL-Tomato)を作成し、Tomato陽性細胞(Lrrc34発現細胞および複製細胞)は経時的に増加し、既知のターンオーバー期間を超えても広く分布し続けて いることが確認された。 唾液腺が傷害された際にも自己複製能力が機能するのかを検証する必要があるため、昨年度は唾液腺傷害マウスモデルの作成に着手した。われわれが開発している過酸化水素を用いた唾液腺傷害モデルは、従来の唾液腺傷害モデル(導管結紮モデルや放射線照射モデル)と比較して再現性が高く、かつ簡便に作製できると思われ、確立すれば今後の唾液腺に関する研究にとって有用となる。今年度の研究では、一定数のマウスの唾液腺に過酸化水素を注入し唾液腺を傷害することに成功した。組織学的な変化を捉えることにも成功しており、唾液腺障害モデルについては概ね確立することができたと考えている。今後はLrrc34 CreERT2 / LSL-Tomatoマウスにも応用するが、過酸化水素を用いた唾液腺傷害モデルについて発表を行う準備を行なっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
過酸化水素を唾液腺に投与する際には 非常に慎重な操作が必要となること、過酸化水素は遮光する必要があり一度に大量に調整できないことなどから、過酸化水素の投与は数匹ずつ行うこと必要があるが、昨年度までに一定数のマウス数は確保できた。しかし本研究の目的はLrrc34 CreERT2 / LSL-Tomatoマウスモデルに過酸化水素を応用することであり、Lrrc34 CreERT2 / LSL-Tomatoマウス数を確保、実験を行うのに時間をさらに要したことが遅延した原因である。
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今後の研究の推進方策 |
実験の手技や操作についてはほぼ確立されており、時間をかければ過酸化水素を投与したLrrc34 CreERT2 / LSL-Tomatoマウスを一定数確保することも可能であると考えているが、講座教授の方針により研究に振り分けられる時間がかなり縮小したことも影響している。夜間の研究を推奨されているが現実的ではないため、診療時間の合間に時間を確保する予定である。
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