研究課題/領域番号 |
20K18475
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
小野 晋太郎 岡山大学, 歯学部, 客員研究員 (80866517)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Porphyromonas gingivalis / IX型分泌装置 / ジンジパイン / PGN_0296オペロン |
研究開始時の研究の概要 |
歯周病は歯周病細菌の慢性感染によって起こる口腔内疾患である。また近年では歯周病が全身性疾患に関連することも注目されてきており,歯周病の予防や治療の重要性は高い。本研究では,Porphyromonas gingivalisが持つ特有のタンパク質分泌機構であるIX型分泌機構に関連するPGN_0296オペロンの各遺伝子の機能と役割を解析し,P. gingivalisの病原性における役割を明らかにすることを目的とする。この研究によりP. gingivalisの病原性の一端を解明できれば,歯周病におけるP.gingivalisの重要性や歯周病の新たな予防法・治療法に繋がるものと考えられる。
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研究実績の概要 |
口腔内細菌Porphyromonas gingivalisは主要な病原因子であるジンジパインをIX型分泌装置から分泌する。しかし,IX型分泌機構の構成タンパク質や分泌機構の詳細については未だ解明されていないところがある。 P. gingivalis ATCC33277株のゲノム上に存在する,PGN_0297からPGN_0301までの遺伝子によって構成されるPGN_0296オペロンに着目し,研究を行ってきた。以前に,このオペロン中のPGN_0300遺伝子の遺伝子産物はIX型分泌装置が正常に働くために必要で,ジンジパインが正常に分泌されて機能するためにも必要であること,またPGN_0297遺伝子もジンジパインが正常に働くために必要であることを報告した。 今年度は,このオペロンに含まれるPGN_0298遺伝子とPGN_0301遺伝子の検討を行った。まず,P. gingivalis ATCC33277株を親株として,ゲノム上に存在するPGN_0296遺伝子とPGN_0298遺伝子のそれぞれを相同組換えにより破壊することを試み,PGN_0298遺伝子とPGN_0301遺伝子の検討を行った。その結果,PGN_0298遺伝子の欠損株の作成効率が極めて低かった。そのため,PGN_0298遺伝子導入プラスミドを使用し検討した結果,PGN_0298遺伝子が必須遺伝子あることが示唆された。また,PGN_0298遺伝子欠損株のコロニーが白色のコロニーを形成したことからジンジパインの分泌に影響する遺伝子である遺伝子であることも示唆された。また,PGN_0301遺伝子産物を構造から解析するため,大腸菌を用いて作製した組換えタンパク質を結晶化した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度で予定していたPGN_0296オペロンの機能未知遺伝子の変異株の作製において,やや遅れていると思われる。 現在までにPGN_0296オペロンの機能未知遺伝子のうち, PGN_0298遺伝子,PGN_0301遺伝子のそれぞれの欠損株の作製に成功している。その結果,PGN_0298とPGN_0301が必須遺伝子であることとPGN_0301がシャペロン機能を有することが示唆されたが,この遺伝子の他の機能については解明することができなかったため,遅れていると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
PGN_0296オペロンの機能未知の遺伝子のうちPGN_0298,PGN_0301の各遺伝子の変異株を作製した。今後は各遺伝子と親株であるP. gingivalis ATCC33277株と比較し,ジンジパインの生成・分泌および菌の増殖などの変化から各遺伝子の機能を解明していく予定である。
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