研究課題/領域番号 |
20K18488
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
中島 啓 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (20733463)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 線維芽細胞 / コラーゲン / 歯周組織 / small GTPase / 細胞接着 / 細胞外マトリックス |
研究開始時の研究の概要 |
コラーゲンをはじめとした細胞外マトリックスのリモデリングは,様々な分子の相互作用により制御されている。線維芽細胞による細胞外マトリックスのリモデリングの不均衡は,臓器の線維化や組織の創傷治癒不全につながることが明らかとなっており,歯科においても歯肉増殖症,歯の骨性癒着をはじめとした種々の疾患の原因となっている。本研究では,cdc42の標的タンパク質であり細胞骨格の制御に関わることが知られているIQGAP1が,線維芽細胞の接着を介してコラーゲンのリモデリングにも影響を与えることを,分子生物学的に示すことを目的とした。
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研究成果の概要 |
本研究では、細胞骨格の制御に関わることが知られている細胞内タンパク質であるIQGAP1が、線維芽細胞の接着を介してコラーゲンの生成と分解(細胞外マトリックスリモデリング)に影響を与えることを、分子生物学的に示すことを目的とした。 IQGAP1の発現を低下した線維芽細胞では、細胞伸展突起の数が減少し、遊走能が低下することが考えられた。さらに、コラーゲンの貪食能、分解能が低下することが示された。このことから、IQGAP1が細胞外マトリックスリモデリングに影響を与えることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コラーゲンは体内で最も多いタンパク質であり、その生成と分解(細胞外マトリックスリモデリング)は、様々な分子の相互作用により制御されている。細胞外マトリックスリモデリングの不均衡は、歯科においても歯肉増殖症や歯の骨性癒着をはじめとした種々の疾患の原因となっている。本研究成果では、細胞骨格の制御に関わることが知られている細胞内タンパク質であるIQGAP1が、コラーゲンのリモデリングにも影響を与えることが示唆された。それにより、歯肉増殖症のような線維増生性病変における分子標的治療法・予防法の確立へと発展させることが可能であると考えられる。
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