研究課題/領域番号 |
20K18490
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
吉本 尚平 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (70780188)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | エナメル上皮腫癌 / エナメル上皮腫 / エナメル上皮癌 / エピゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
エナメル上皮癌は顎骨に発生する癌の一つです。良性のエナメル上皮腫からの再発・悪性転化が報告されていますが、発症機序には不明な点が多いです。治療には顎骨切除手術が行われますが、広範囲の切除が必要であり、かつ予後不良であるため、治療標的の検討及び悪性化の予防法・早期診断法の確立が求められています。 本研究では、病理組織標本を用いたエピゲノム変異解析と、エナメル上皮腫細胞株・組織の三次元培養に対するDNAメチル化異常誘発による癌化モデル構築によって、エナメル上皮癌発症の機序の解明を目指します。
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研究成果の概要 |
エナメル上皮癌は顎骨内に発生する歯原性の悪性腫瘍である。良性歯原性腫瘍であるエナメル上皮腫からの再発・悪性転化が報告されているが、発症機序には不明な点が多い。顎骨切除手術が適用されるが、広範囲の切除が必要であり、かつ予後不良であるため、治療標的の検討及び悪性化の予防法・早期診断法の確立が求められている。 本研究ではエナメル上皮腫・エナメル上皮癌の病理組織標本を用いてDNAメチル化調節因子であるIDH1遺伝子の発現解析を行った。さらに、空間トランスクリプトーム解析を施行し、関連遺伝子の網羅的な発現検討を行った。加えて、エナメル上皮腫細胞株AM-1を用いて三次元培養実験系の確立を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エナメル上皮癌は歯原性悪性腫瘍の中で最も多いとされているものの、希少癌にあたるため、不明な点が多く、癌微小環境とエピゲノム異常に着目した研究は行われていない。現在発表されている論文は、症例報告がほとんどであり、発症機序や治療標的に関する研究はほとんど進んでいない。 従って、本研究はエナメル上皮癌の発症機序解明および早期診断法、治療法の開発に繋がる可能性のある先駆的な位置づけにあると考える。本研究成果はエナメル上皮癌の診断法および治療法の開発に繋がる可能性を秘めているため、学術的にも社会的にも意義深いと考える。
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