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う蝕象牙質に対する修復治療の予後向上を目指した多面的基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K18495
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分57030:保存治療系歯学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

松本 真理子  北海道大学, 大学病院, 助教 (30733969)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードう蝕象牙質 / 保存修復 / レジン / 接着 / う蝕 / う蝕罹患象牙質 / 成分分析 / 硬さ試験 / 象牙質 / 長期予後
研究開始時の研究の概要

臨床において進行したう蝕を治療する場合、歯の窩洞内面の多くはう蝕の影響を受けた象牙質で構成されることとなる。修復治療の予後は、これらに対する良好な接着の獲得が大きく影響を及ぼす。
う蝕象牙質の性質に関する基礎的研究および象牙質-レジン接着能評価の研究は個々にあるが、相互的に関連付けて評価を行っている研究は少ない。また、現在市場には多様な材料が存在することから、それらに対応した評価も重要である。
そこで本研究は3年間の計画とし、う蝕罹患象牙質の形態学的、機械的および化学的分析評価と接着能を総合して評価していくことにより、う蝕象牙質に対するより確実な修復を可能とする基礎的データの獲得を狙う。

研究実績の概要

う蝕象牙質は、著明に脱灰と軟化をしており細菌感染のあるう蝕象牙質外層と、脱灰と軟化はあるものの細菌感染がなく、再石灰化を期待できるう蝕象牙質内層(う蝕罹患象牙質)があり、う蝕象牙質内層は保存して修復することがMinimal Intervention(MI)の治療概念において基本となっている。近年では、歯髄を温存する目的で、感染象牙質を意図的に残し、そこに覆髄剤を貼付することで、残置した感染象牙質の無菌化や再石灰化、第三(修復)象牙質の形成を促進して治癒を図る治療法であるAIPC(非侵襲性歯髄覆罩)が選択されることもあり、その後の修復処置は、健全象牙質とは性質の異なる象牙質に対して行う必要がある。健全象牙質とは異なる性質のう蝕罹患象牙質に対して確実な修復処置を行うことは二次う蝕の発症を防ぐことに繋がるため非常に重要であるが、未だ長期的に安定した接着の獲得には課題がある。
そこで、本研究において、う蝕罹患象牙質の形態学的、物理的、化学的性質、また修復材料との接着界面に関して多面的な評価を行うことにより、その後の修復材料との接着をより確実とすることにつながるデータの獲得を目指す。
本研究では、う蝕を有するヒト抜去歯を使用し、顕微鏡による形態観察および組成分析、硬さ試験、結晶構造分析を行う予定にしている。これまでに、硬さ分析について、カリオテスターにて健全象牙質を用いて予備試験を行なったが、安定したデータが得られなかったため、VickersやNanoindentationでの測定を検討する予定である。また、う蝕象牙質内の結晶内微細構造、結晶化度や結晶相、結晶格子変化についての分析についてはμRamanとX-ray diffraction analysesなどによりを実施していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

出産と育児により中断していたため。

今後の研究の推進方策

所属機関の変更に伴い、ヒト抜去歯を使用することによる倫理申請、使用機器の探索に対して時間を要する。SEM/EDXについては使用可能環境にあり、形態学的観察から実行していく予定である。硬さ試験に関しては、VickersやNanoindentationでの測定については、管間象牙質、管周象牙質、象牙細管の部位によりデータが異なることから、部位特異的にデータをとり、ばらつきが少なく、他データとの関連づけができるよう工夫する必要があると考える。
結晶構造についてはXRD、硬さ試験においては、ビッカースもしくはナノインデンテーションを用いて評価を行い、それぞれのデータの相関を分析していく予定。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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