研究課題/領域番号 |
20K18510
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中西 惇 広島大学, 病院(歯), 助教 (20848064)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 組み換えタンパク質 / 細胞接着活性 / 抗炎症機能 / DPP / DMP-1 / 硬組織誘導能 |
研究開始時の研究の概要 |
象牙質基質中に最も多く含まれる非コラーゲン性タンパク質である Phosphophoryn (PP) は Small Integrin-Binding Ligand N-linked Glycoprotein (SIBLING) タンパクファミリーに属する象牙質の石灰化において重要な役割を担うタンパク質である。本研究では、細胞機能制御に基づく新たな歯髄保存療法(覆髄法)を確立するために、細胞接着活性を示さない PP の RGD 配列周囲のアミノ酸配列を、PP 同様 SIBLING タンパクファミリーに属し、インテグリン依存的な細胞接着活性を有する Dentin matrix protein-1 型の配列に改変した改変型組み換え PP の持つ細胞接着能、硬組織誘導能および抗炎症機能を解析する。
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研究成果の概要 |
本研究によって、象牙質に含まれるPhosphophoryn(PP)とDentin Matrix Protein-1(DMP-1)の2つのタンパク質の機能領域を有する新たなハイブリット組み換えタンパク質(ハイブリット組み換えPP)の精製法が確立された。また、ハイブリット組み換えPPは細胞接着活性および抗炎症機能活性を有すること、また硬組織誘導機能活性BMP-2誘導性の異所性骨形成モデルにおいて異所性骨形成を促進する傾向を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
深在性齲蝕による細菌感染や偶発露髄が生じ外部からの刺激に曝露されることによって炎症を起こした歯髄組織において、本研究によって示されたハイブリット組み換えPPのもつ細胞接着活性、抗炎症機能活性および硬組織誘導機能活性等の細胞制御機能を応用することによって歯髄組織の消炎および露髄面に象牙芽細胞を呼び込み被蓋硬組織の形成を促進し外部からの刺激遮断することで歯髄保存を可能とする新たな歯髄保存療法の可能性が示唆された。
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