研究課題/領域番号 |
20K18558
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
椙村 有紀子 名古屋大学, 医学系研究科, 客員研究者 (10778658)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 歯髄幹細胞 / 培養上清 / パラクライン効果 / エクソソーム / マクロファージ / 嚥下障害モデル / 誤嚥性肺炎 / 再生医療 / 抗炎症 / 嚥下障害 / 血管新生 / 乳歯歯髄幹細胞 / 幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
肺炎はわが国の疾患別死亡原因の第4位であり、高齢になるほど比率が上昇すると報告されている。高齢者の肺炎のほとんどが誤嚥性肺炎であり、その発症のベースとして嚥下障害が存在していると言われている。現在、口腔ケアや嚥下訓練が行われているが有効な治療法 や根本的な治療法は確立されておらず、新しい治療法の開発が求められている。 近年、様々な疾患に対して、幹細胞由来のエクソソームが有効であるとの報告がある。 本研究では、様々な環境下で幹細胞を培養し回収したエクソソームを用いた嚥下障害に対する新規治療法の開発を目的とする。
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研究実績の概要 |
加齢とともに肺炎による死亡率は増加し,諸家の報告により異なるが,高齢者の肺炎の70%以上が誤嚥性肺炎であるといわれている.誤嚥性肺炎に対し口腔ケア,嚥下訓練による予防が行われているが,根本的な治療法はなく,新しい治療法の開発が求められている. 前年度までは,In vitroの実験を中心に進めエクソソームには抗炎症効果,末梢神経再生効果を有することがわかった.今年度は,In vivoの実験を中心に進めた. エクソソームは,歯髄幹細胞培養上清より超遠心法のペレットダウン法を用いて分離した.分離した試料がエクソソームであることを確認するために動的光散乱法,電子顕微鏡,ウェスタンブロット法をした. 本研究では,ラットの上喉頭神経を圧挫した嚥下障害モデルを用いて,エクソソームによる治療効果の可能性を検討した.まずは,嚥下障害モデルラットに対するエクソソームの投与方法について検討し,今回は尾静脈より単回投与することを選択した.実験群は.偽手術群,損傷群,エクソソーム投与の3群を設定した.それぞれの群のラットの体重の変化,嚥下回数,摂水量を測定し比較した.損傷した上喉頭神経の電気生理学的評価や遺伝子学的変化をリアルタイムPCR法にて定量化した.また,トルイジンブルー染色や透過型顕微鏡を用いて神経軸索を形態学的に評価した.肺の炎症変化は,H-E染色,リアルタイムPCR法にて評価した.末梢血を採取し,白血球数やC反応性タンパク(CRP)にて炎症の程度を評価,サブスタンスPにて嚥下障害の程度を評価した. これらの結果をまとめ,今後は治療効果のメカニズムについて検討していく予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
年度内に異動があり実験を一時中断する期間が生じたこと,子供の小学校入学があり環境変化があったことが重なり遅れが生じた.
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今後の研究の推進方策 |
近年,エクソソームの治療効果はmiRNAが寄与していることが明らかになってきた.よって,マイクロアレイを用いたエクソソーム中のmiRNAプロファイリングを行い,嚥下障害に対し治療効果に関与するmiRNAを同定する.その同定したmiRNAをを嚥下障害モデルに適応し評価を行う. また,エクソソームの生物学的作用の全貌はまだわかっておらず,副作用が懸念事項にある.よって,臨床応用に向けて安全面について検討もしていく必要がある.
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