研究課題/領域番号 |
20K18562
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 福岡歯科大学 (2022) 九州大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
西村 朋子 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (70823219)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | インプラント周囲炎 / チタン / 骨補填材 / 骨再生 / 歯科インプラント |
研究開始時の研究の概要 |
インプラント周囲炎の治療法は除染し、骨吸収部分に骨補填材を填入し、再オッセオインテグレーションを期待する。第一の治療法は、機械的除染と抗菌薬の併用だが、現在使用されている方法ではインプラント表面の複雑な凹凸に入り込んだ汚染物質を機械的・化学的に除去することは難しいため汚染物質は残存したままである。このようにインプラント周囲炎により骨吸収した部位に骨補填材を使用する場合、汚染物質が残存した環境で使用することになる。そこでどのようなインプラント体表面や除去方法が再オッセオインテグレーションに有効なのか、感染に弱い性質をもつ骨補填材を使用する状況を踏まえて明らかにすることを本研究目的とする。
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研究実績の概要 |
歯科インプラント治療は技術の進歩により、適応範囲の拡大や長期経過症例が増加している。一方で、様々な合併症が発生し、インプラント体の喪失が起こっている。合併症の中でも、インプラント周囲炎は特に高い割合を占めている。 インプラント周囲炎の治療法は、可及的に汚染物質を除染することである。骨欠損が大きい場合は、骨補填材を用いて、再オッセオインテグレーションを期待する。第一の治療法は、機械的除染と抗菌薬の併用である。しかし、現在使用されている方法では、インプラント体表面には複雑な凹凸があるため、機械的・化学的方法を用いても完全に除去することは難しく、汚染物質は残存したままである。このように、インプラント周囲炎により骨吸収した部位に骨補填材を使用する場合、汚染物質が残存した状況で使用することになる。そこで本研究では、感染に弱い性質をもつ骨補填材を使用する場合、どのようなインプラント体表面や機械的・化学的除染方法が再オッセオインテグレーションに有効なのかを明らかにすることを目的とした。 近年インプラント周囲炎の治療に対して、レーザーを用いた方法の有効性が報告されている。そこで、本年度は、レーザーをを用いた治療に着目し、臨床で使用されているインプラント体を参考に作製したチタンディスクを用い、レーザーでの効果を検証することとした。まずは、レーザー照射の出力を変えてチタンディスク表面の形態を電子顕微鏡(SEM)にて観察した。また、実験で使用するレーザー照射の出力設定に時間を要した。現在、チタン上に骨芽細胞様細胞(MC3T3E-1)を播種し、細胞反応について解析を行っているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は所属機関が変更となったため、これまで使用していた実験装置や器具が異なり実験開始の準備に時間を要した。それに伴い、研究期間の延長申請も行った。
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今後の研究の推進方策 |
当初は、インプラント周囲炎の治療として用いられる除染方法を、チタンディスク上で行い、骨再生において除染方法が与える影響について検討することを中心に実験計画を立案した。近年、レーザーを用いた治療の効果が報告されていることに着目し、チタンディスクを用いて、汚染除去においてレーザーを用いた場合の影響を検討することに変更した。現在、研究期間の延長申請を行っており、今後は研究計画を遂行できるよう実験内容を再度検討し、研究を進めていく予定である。
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