研究課題/領域番号 |
20K18566
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
福西 美弥 昭和大学, 歯学部, 兼任講師 (30783287)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | MPCポリマー / UV / 光反応型MPCポリマー / プラーク形成抑制 / 汚れない義歯 / 超高齢社会 / MPCコーティング / デンチャープラーク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は人工血管や人工関節,コンタクトレンズの成分として医療分野で広く応用されている有機高分子2-methacryloyloxyethyl phosphorylcholine(MPC)の歯科分野への開拓を目指している. このMPCポリマーを義歯に応用したコーティングはは臨床使用に非常に有用であり,すでに様々な臨床試験が開始されている.そこで本研究は,実際の臨床応用へ向け,ラジカル反応と可視光線を利用してより簡便で短時間で行えるMPCコーティングを開発し,最適な応用法を確立することを目的とする.これにより超高齢社会である日本にとって最適な今までにない“汚れない義歯”の実現が可能になる.
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研究成果の概要 |
簡便なMPCポリマーコーティングを開発するため,光照射の波長と出力の調査を行った.従来の光反応型MPCポリマーのプラーク形成抑制効果をベースに,光波長と光照射強度を調整した照射器を用いて光反応型MPCポリマーのプラーク形成抑制能を調査した.その結果,従来の照射器を用いた場合と比較し,光波長を調整した照射器では同時間の反応では反応率が60%程度に低下し,同程度の反応率を得るためには3倍の時間がかかることが実証された.一方プラーク形成抑制能は,光波長を調整した照射器を用いた光反応型MPCポリマーコーティングでも一定状の抑制効果を保っていることが実証された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,従来の煩雑な操作が必要であるMPCコーティングをより簡便で手軽な操作により同程度のコーティングが行えることが示唆された.従来チェアサイドではMPCコーティングは操作的に困難であると思われていたが,より小型化された装置と新しく合成されたポリマーを使用することで,チェアサイドでも手軽にコーティング操作が行えるようになった. このことから,高齢者や要介護者などの義歯の衛生状態が不良になりやすい患者さんに対し,MPCコーティングを行うことで簡便に義歯を汚れない状態で保存させることができる可能性がある.
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