研究課題/領域番号 |
20K18574
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
佐々木 慎也 広島大学, 病院(歯), 助教 (60848000)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 脳由来神経栄養因子(BDNF) / インプラント周囲炎 / 再生治療 / インプラント周囲炎モデル / ビーグル犬 / BDNF / 脳由来神経栄養因子 |
研究開始時の研究の概要 |
歯を失った際にその部位を補う方法の一つにインプラント治療がある。インプラント治療は、入れ歯やブリッジによる治療と異なり、健全歯を削らないこと、咀嚼能率や審美性がよいことなど利点が多い。一方、インプラントは天然歯よりも細菌感染のリスクが高いとされている。しかしながら、現状では破壊されたインプラント周囲骨を確実に再生させる治療法はない。そこで本研究では、歯周炎で破壊された組織を再生させることが知られている脳由来神経栄養因子(BDNF)をインプラント周囲炎の治療に応用し、インプラント周囲骨を再生させることを目的とした。
|
研究成果の概要 |
抜歯した部位に歯を補う治療法の一つであるインプラント治療においては、治療後にインプラントに細菌が感染し、インプラントを支えている骨が溶けるインプラント周囲炎が問題になっている。溶けた骨を再生させる治療は、現状ではほとんど実現されていない。そこで本研究では、脳由来神経栄養因子(BDNF)を従来の治療法に組み合わせて使用する実験を行った。その結果、骨の再生がBDNFによって促進されるということが明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インプラント周囲炎に罹患すると、周囲粘膜の腫脹・疼痛や排膿などの症状が出現し、咀嚼障害や審美障害を生じる。また、天然歯の場合よりインプラント周囲炎では炎症が広範囲に広がりやすいといわれ、全身への悪影響が懸念される。インプラント治療の普及に伴い、インプラント周囲炎の患者数も増加傾向にあり、有効な治療法の開発が望まれる。本研究でBDNFがインプラント周囲の骨再生に有用である可能性が示されたことは、多くの患者の口腔および全身の健康増進に資する新規治療法の開発につながる。
|