研究課題/領域番号 |
20K18586
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
堀 美喜 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (40804422)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 抗菌 / 銀 / 大腸菌 / 発光タンパク質 / 酸化ストレス / 活性酸素種 / 発光遺伝子 / レポーターアッセイ / 表皮ぶどう球菌 / 抗菌性評価法 / 解毒代謝系 / GST / 金属毒性 / 定量評価 / レポーターアッセイ法 / 生物発光 |
研究開始時の研究の概要 |
歯科用インプラントの埋入時の副作用のひとつに術後感染があり、それらの予防策としてインプラントボディの表面に銀をコーティングしている製品がある。この銀コーティングによる抗菌効果の定量評価法の確立を目指す。代表的な細菌を用い、細菌の遺伝子に組み替えたベクターを新たに作製し、それぞれのARE応答性を評価する。また、銀に接触させた時のARE応答倍率を測定する。評価時間、細菌数などの最適条件を検討し、ステーブルクローンを樹立する。歯科用インプラントのみならず、本試験法が確立されると、大腿骨などの骨内インプラントの抗菌効果評価にも応用が可能であり、医療に対し貢献できるものと考える。
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研究成果の概要 |
銀の接触による菌体の影響として、酸化ストレスと膜変性が報告されている。まずは菌体への酸化ストレスがどのような化学物質の生成によるものかを検討するため、スーパーオキシドイオンの有無にNBT法、過酸化水素の有無にセリウム塩法を適用し、透過電子顕微鏡による形態観察で評価を行った。結果、スーパーオキシドイオン、過酸化水素の発生が一部に観察された。 また、発光タンパク質を定常的に生成する大腸菌の確立を目指し、picALucの遺伝子を利用してBL21株に遺伝子導入した。一時的に35000RLUの高い発光を示したが、継代と共に指数関数的に発光量が減少し、安定株の確立は今後の検討課題として残った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
銀の抗菌効果についてはこれまで多くの報告があったものの、そのメカニズムについては近年ようやく解明されてきている。銀の抗菌効果を利用した歯科用機器も多く、特にインプラント材料については感染予防が成功の鍵となるためこの抗菌効果が期待されている。しかし、これまでに銀の抗菌効果を菌体のストレスレベルで評価できる方法がない。現時点での研究成果では実用には到達できておらず、菌体で安定的に発光タンパク質を生成する株の樹立が課題として残っている段階である。
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