研究課題/領域番号 |
20K18598
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村上 瞳 (戸川瞳) 大阪大学, 歯学研究科, 招へい教員 (10845879)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | サルコペニア・フレイル / 口腔機能 / 高齢者 / サルコペニア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,大阪大学大学院歯学,医学系,人間科学研究科,東京都健康長寿医療センター研究所,慶応大学医学部,東京大学大学院医学系研究科の各研究者が,それぞれの立場から多角的に検討し,包括的に健康長寿の要因を探索する学際的な老年学研究の一部である.このような集学的な研究は,これまで類をみない独創的・先駆的なものである.また各専門家がレベルの高い検査を行うため,より目的に沿った,正確なデータとその結果が得られると考えられる. これまで我々が蓄積してきた口腔機能検査法のノウハウを最大限利用し,口腔機能の客観的評価を行う.また,身体機能計測を行い,サルコペニア,フレイル発症の評価を行う.
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研究成果の概要 |
超高齢社会における介護予防には、認知症とともにサルコペニア・フレイルを予防することが重要である。本研究においては、77~81歳の高齢者を対象に、口腔機能(口腔乾燥、咬合力、舌口唇運動機能、舌圧、咀嚼能力、嚥下機能)とサルコペニア・フレイル発症との関連について検討した。その結果、舌圧と咬合力は筋力(握力)と有意に関連した。嚥下機能および舌口唇運動機能は身体能力(歩行速度)と有意に関連した。これらの口腔機能指標は身体的フレイルの指標として有用である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
要介護状態や寝たきりの原因とされているサルコペニア・フレイルの発症と口腔機能低下症との関連を明らかとし、介護予防につなげることが必要である。本研究の結果から、舌圧、咬合力、嚥下機能、舌口唇運動機能といった口腔機能指標は、高齢者の身体的フレイルのスクリーニングに有用である可能性が示された。さらに検討を進めることで、サルコペニア・フレイルを発症する基準値等の算出やサルコペニア・フレイルを予防するための口腔機能低下の診断基準を示し、口腔機能の維持・改善から介護予防につなげることで、医療費や社会費用の削減をもたらす可能性がある。
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