研究課題/領域番号 |
20K18615
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
池谷 賢二 昭和大学, 歯学部, 助教 (30783344)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | デンチャープラーク / シークエンサー / 口腔内細菌叢 / MPCポリマー |
研究開始時の研究の概要 |
シークエンス解析により,デンチャープラークの網羅的検証を行ない,全部床義歯に特異的な細菌叢を特定する.またMPCポリマーによるデンチャープラークの量的・質的抑制効果を解明し,口腔細菌由来の疾患発症リスクの特定と疾患予防効果を調査することを目的とする.また一般的な臨床の場でもMPCポリマーコーティングが行えるようにするため,MPCポリマーコーティングを改良する.
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研究成果の概要 |
本研究により,上顎全部床義歯装着患者の口腔内細菌叢の特徴を明らかにすることができた.また上顎全部床義歯装着患者に対し特殊洗口単剤を使用すると,デンチャープラークの付着を約30%抑制することが明らかになった.特殊洗口単剤の使用前後の細菌叢の比較では,Storeptococcus属は有意に増加し,Haemophilus属とCapnocytophaga属は有意に減少していることが認められた.しかしながら特殊洗口単剤の使用前後のデンチャープラーク内細菌叢の多様性評価では,α多様性,β多様性ともに有意な変化はなく,デンチャープラーク細菌叢内の多様性は保たれていたと考えられる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,上顎全部床義歯患者の口腔内細菌叢やデンチャープラーク内細菌叢の解明の足がかりとなる結果が証明できた.以前の研究では,口腔内細菌やデンチャープラークを網羅的に評価することが難しく,細菌単体での培養による評価が主流であったが,シークエンス解析を用いることで口腔内細菌叢だけでなく,デンチャープラーク内細菌叢も網羅的に解析することができた.また特殊洗口単剤の使用は簡易的であるにも関わらず,デンチャープラークの付着を抑制することがわかった.そのため実際に習慣的に使用することで,口腔内細菌に起因する全身への影響を抑制することができる可能性が示唆された.
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